勝ち馬は5番人気以内から

春の中山がはじまる。中山記念で幕を開ける連続開催は中山グランドジャンプ、皐月賞で終幕する。開催中はクラシック第一冠をはじめ、各カテゴリーのGⅠが行われ、今年の競馬が音を立てて動きはじめる。古馬中距離路線は大阪杯とドバイへ向かう。中山記念はその出発地にある。

2022年パンサラッサは次走ドバイターフV、20年2着ラッキーライラックは次走大阪杯V、19年ウインブライトは中山金杯から連勝し、香港でクイーンエリザベス2世Cを制し、3連勝でGⅠタイトルまで駆けあがった。今年も当然目を離せない。データは過去10年間を使用する。

中山記念の人気別成績,ⒸSPAIA


春への始動戦とあってメンバーがそろうレースのため、1番人気【3-0-0-7】勝率、複勝率30.0%、2番人気【3-2-2-3】勝率30.0%、複勝率70.0%、3番人気【2-0-2-6】勝率20.0%、複勝率40.0%と上位人気は強力だ。1着は5番人気【2-2-0-6】勝率20.0%、複勝率40.0%まで。9番人気以下は【0-0-0-42】。基本は8番人気以内で決まる。

中山記念の年齢別成績,ⒸSPAIA


年齢の傾向は4歳【4-4-6-16】勝率13.3%、複勝率46.7%、5歳【4-4-0-23】勝率12.9%、複勝率25.8%が中心になる。特に4歳の複勝率が高く、馬券の軸に最適と考えていい。6歳以上のベテランもポツポツと馬券圏内に入ってくる。今年は6歳勢の出走が多い。上手く馬券に組み込んでおこう。

1800mならソーヴァリアント

4歳はソールオリエンス、エルトンバローズ、5歳勢はジオグリフ、レッドモンレーヴ、6歳ならソーヴァリアント、イルーシヴパンサーらが中心だろう。前走成績を参考にデータで拾える馬を探していく。

中山記念の前走クラス別成績,ⒸSPAIA


GⅡ戦らしく前走GⅠが【6-3-3-24】勝率16.7%、複勝率33.3%で主なローテーションといえる。昨秋GⅠ後の始動戦といったイメージそのままの傾向だ。ソールオリエンスの前走有馬記念は【1-0-0-6】。22年パンサラッサが13着から得意距離に変わり、一変した。ソールオリエンスも距離短縮は歓迎だろう。

今年はマイルCS組が多く出走するが、前走マイルCSは【1-0-2-5】勝率12.5%、複勝率37.5%。好走ゾーンは1着【0-0-1-1】、5着以下【1-0-1-2】。6着イルーシヴパンサー、9着レッドモンレーヴ、12着ソーヴァリアントが該当する。エルトンバローズの4着は出走ゼロも、3着は【0-0-0-2】。勝ち馬の数字をみても、マイルGⅠ好走後に1800mへ距離を延ばすのは簡単ではなさそうだ。

昨年のマイルCSは序盤600m34.3、前後半800m46.5-46.0、ラスト600m34.3と極めてバランスのとれたレースラップだった。マイルへの対応力が求められた一戦だけに、負けた3頭のうちマイル実績で劣るソーヴァリアントはむしろ今回チャンスととれる。昨年の中山記念は9着に敗れたが、チャンレンジC連覇後で馬体重+12キロと状態面の問題もあった。今年はそれを踏まえて調整されるだろうから、期待していいのではないか。

中山記念3勝目に挑むヒシイグアスは昨年の香港C3着から挑む。前走海外【1-1-1-8】はすべて香港だが、香港Cは【0-0-0-4】で好走がない。該当馬は1、1、3、2番人気で、好走ゼロは気になる。

中山記念の前走GⅡ、GⅢレース別成績,ⒸSPAIA


GⅠ以外の重賞では中山金杯が【3-1-1-4】勝率33.3%、複勝率55.6%と目立つ。同じ中山、それも内回りの重賞は、格下ではあるがつながる。内訳は1着【2-1-0-1】、2着【1-0-0-0】、3着【0-0-1-1】、6着以下【0-0-0-2】で好走が条件だ。3着マイネルクリソーラは条件合致とまでは言いきれないが、小回りの中距離戦はベストであり、好走しても不思議はない。

前走京都金杯【0-1-0-3】複勝率25.0%は前走1着【0-1-0-1】。21年ケイデンスコール2着がある。中山金杯がつながる一方、同格でも外回りのAJCCは【0-0-0-10】と冴えない。昨年2着ラーグルフは前走AJCC8着。昨年は中山金杯1着だったので、今年は評価を下げたくなる。400mの距離短縮と内回りに替わることで戸惑いがあるのではないか。

中山記念の前走OP・L距離別成績,ⒸSPAIA


前走OP・L【0-1-2-18】複勝率14.3%は距離で傾向を考える。1800m超【0-1-2-13】複勝率18.8%、1800m以下【0-0-0-5】で、強いて買うなら短縮がいい。マイルのニューイヤーSなどに該当馬はいるが、ここは避けたいところだ。

中山記念に関するデータ、インフォグラフィック,ⒸSPAIA


ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュース個人オーサーを務める。新刊『キタサンブラック伝説 王道を駆け抜けたみんなの愛馬』(星海社新書)に寄稿。


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