混戦必至のハンデ重賞 前走クラスの着順に注目

この仕事をしていると少し前だと思っていたことが、かなり昔だったことが多い。そう思ったのは出走予定馬の父名を見ていて、エスポワールシチーの名前を見つけたからだ。本馬は2009年マーチSの勝ち馬。すでに15年前だということに驚いた。ディープインパクトの三冠達成が間もなく20年前の出来事になるのだから、私も歳をとるわけだ。

さて今回はGⅠ高松宮記念の10分前に発走するマーチSの予想をしていく。

過去10年で馬連万馬券が3回、馬単万馬券が5回と荒れるハンデ重賞。ローテーションも多様になっていて、なかなか絞り込むのが難しい状況だ。はじめに主な前走クラス別成績を見ていく。

マーチS 主な前走クラス別成績,ⒸSPAIA


GⅠ【3-0-0-7】
GⅡ【1-1-1-8】
GⅢ【1-0-0-15】
OP・L【3-7-7-64】
3勝クラス【1-0-1-11】
地方【1-1-2-22】

22年に3着同着があったので、3着馬は計11頭になっている。今回は出走登録馬にスポットを当てて見ていきたい。

まず前走GⅡ組はブライアンセンスが東海S4着から転戦してくる。東海S組は【1-1-1-5】で昨年はハヤブサナンデクンが1着。一昨年はケンシンコウ、ブルベアイリーデが2、3着と、要注目の前走レースだ。

今年は前走JRA重賞の馬はブライアンセンスのみ。となると、重要になるのは前走OP・L組の収拾だろう。まずはリステッド組から見ていこう。今年は下記の3レースからの出走馬がいる。

仁川S【0-1-4-16】
師走S【0-0-1-0】
ベテルギウスS【0-0-0-1】

出走馬が多い仁川S組は20年のクリンチャーが前走2着から挑みここでも2着。連対したのはこの1回のみ。今年は1着馬で3連勝中のダイシンピスケスや2着ウェルカムニュースらが出走予定だが、取捨で悩むところだ。

次にOP組は下記の2レースから出走予定だ。

総武S【2-4-1-24】
ポルックスS【0-1-1-9】

実はマーチSで一番馬券に絡んでいる前走レースが総武S。ただし3着内に好走した7頭中6頭が前走5着以内だった。唯一の例外が6着から巻き返した16年のショウナンアポロンだ。今年は1着ゴールドハイアー、3着キタノヴィジョンが出走予定なので要注目だ。

前走ポルックスS組は全11頭中7頭が二桁着順に敗れるというなかなか鬼門のローテーション。昨年のウィリアムバローズのように最低限、連対は確保しておきたい。と考えるとポルックスSで連対したヴァルツァーシャルとキタノリューオーには注意が必要だ。

次に前走地方組に目を向けてみよう。例年多いイメージだが今年は3頭。うちニューモニュメントは昨年創設の神奈川記念からの転戦でデータなし。データがあるのは2レースに絞られる。

佐賀記念【1-0-1-9】
名古屋グランプリ【0-0-0-5】

前走佐賀記念組の1勝は15年に連勝で本レースを制したマイネルクロップ。出走全馬が前走で掲示板を確保していながら1勝3着1回と結果が出ていない。前走名古屋グランプリ組も同様で、基本的には厳しい臨戦と言える。


1着は前走斤量56、57kgが絶対条件!?

勝ち馬の共通項を探っていくうちに、全馬の前走斤量が56、57kgということに気がついた。過去10年の前走斤量別成績は以下のようになる。

マーチS 前走斤量別成績,ⒸSPAIA


〜51kg【0-0-0-1】
51.5〜53kg【0-0-0-5】
53.5〜55kg【0-2-1-15】
55.5〜57kg【10-7-9-85】
57.5〜59kg【0-1-1-21】
59.5kg〜【0-0-0-1】

馬券圏内31頭中26頭が前走斤量56か57kg。今年の登録馬で前走斤量56、57kgなのは下記の通りだ。

【前走斤量56kgもしくは57kg】
・ヴァルツァーシャル
・ウェルカムニュース
・ゴールドハイアー
・ダノンブレット
・ブライアンセンス
・ミトノオー

中山ダート1800m巧者を探す 騎手&種牡馬成績を調査

ここでは中山ダート1800m戦を得意にしている騎手と種牡馬を調べていきたい。集計期間は2019年から2024年3月17日までに行われた746レース。まずは騎手から見ていく。

中山ダート1800m 騎手ランキング,ⒸSPAIA


第1位 C.ルメール【53-37-17-87】勝率27.3%/連対率46.4%/複勝率55.2%
第2位 横山武史【48-34-24-197】勝率15.8%/連対率27.1%/複勝率35.0%
第3位 戸崎圭太【46-31-30-167】勝率16.8%/連対率28.1%/複勝率39.1%
第4位 三浦皇成【41-41-31-225】勝率12.1%/連対率24.3%/複勝率33.4%
第5位 田辺裕信【40-51-42-221】勝率11.3%/連対率25.7%/複勝率37.6%

高松宮記念と同日開催なのでどうなるかと思ったが、想定ではランキング内の横山武史騎手がブライアンセンス、戸崎圭太騎手がウェルカムニュースに騎乗予定。このまま確定するようならこの2頭からは目が離せない。

次に出走予定馬の父をピックアップして見てみよう。

中山ダート1800m 主な出走予定馬の種牡馬成績,ⒸSPAIA


ヘニーヒューズ産駒【27-28-24-171】勝率10.8%/連対率22.0%/複勝率31.6%
シニスターミニスター産駒【22-23-13-144】勝率10.9%/連対率22.3%/複勝率28.7%
ホッコータルマエ産駒【22-14-15-144】勝率11.3%/連対率18.5%/複勝率26.2%
キズナ産駒【17-7-12-119】勝率11.0%/連対率15.5%/複勝率23.2%
エスポワールシチー産駒【16-10-7-91】勝率12.9%/連対率21.0%/複勝率26.6%

上位3頭はそのまま当該条件の全体ランキングでもベスト3になっていて、さすがダート路線といったところ。この中では唯一ヘニーヒューズ産駒が複勝率30%を超えている。上位にそこまで大きな差はないが、この5頭の産駒には注目したい。

本命はブライアンセンス

本命は好データに複数該当のブライアンセンスとする。前走唯一のJRA重賞出走、前走斤量56kg、当該コースの騎手ランキング2位の横山武史騎手が騎乗予定、ホッコータルマエ産駒など複数の好データに該当している。前走でデビューからの連続馬券圏内が途切れたが、それでも初のGⅡ挑戦で4着なら及第点だ。ここで賞金を加算して飛躍の1年にしたい。

対抗は好成績の前走総武S組の勝ち馬ゴールドハイアー。ヘニーヒューズ産駒は当該舞台で複勝率30%超えだけに軽視できない。

3番手評価も総武S組のキタノヴィジョン。前走斤量58kg組が成績を残せていないだけに連下までとする。以下、当該コースの騎手ランキング3位の戸崎圭太騎手が騎乗予定のウェルカムニュース、ポルックスS連対組のヴァルツァーシャル、キタノリューオーまでおさえておきたい。

◎ブライアンセンス
◯ゴールドハイアー
▲キタノヴィジョン
△ウェルカムニュース
×ヴァルツァーシャル
×キタノリューオー

《ライタープロフィール》
高橋楓
秋田県出身。競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレースの記事を中心に執筆している。

《関連記事》
・【マーチS】1番人気わずか1勝の荒れるレース 東海S組ブライアンセンスや中山巧者ゴールドハイアーが有力か
・【高松宮記念】昨秋王者・ママコチャに前哨戦勝ち馬が挑む 最有力候補は能力、ローテ申し分なしのルガル
・【マーチS】過去10年のレース結果一覧