春の短距離王決定戦

今週日曜日は中京競馬場でGⅠ・高松宮記念が行われる。昨年秋のスプリント女王・ママコチャ、スプリンターズS2着マッドクール、同3着ナムラクレア、他にもルガル、トウシンマカオ、ソーダズリング、ウインマーベル、これがラストランとなる重賞6勝馬メイケイエールらが顔を揃えた。

一昨年は8番人気ナランフレグ、昨年は12番人気ファストフォースと伏兵の勝利が続いている高松宮記念。今年も実力伯仲で非常に難解な一戦となりそうだ。過去のデータを用いて的中のカギを探っていく。

シルクロードS組を信頼

高松宮記念の前走レース別成績,ⒸSPAIA


<高松宮記念・前走レース別成績>
シルクロードS【5-2-1-25】勝率15.2%/連対率21.2%/複勝率24.2%
阪急杯【2-2-3-37】勝率4.5%/連対率9.1%/複勝率15.9%
オーシャンS【1-2-4-54】勝率1.6%/連対率4.9%/複勝率11.5%
京都牝馬S【0-2-0-7】勝率0.0%/連対率22.2%/複勝率22.2%
阪神C【0-1-1-6】勝率0.0%/連対率12.5%/複勝率25.0%
※過去10年。海外【2-0-1-8】

主なステップレースのうち、データ的に最も信頼できるのはシルクロードS組。21〜23年までは本番と同じ中京で行われたが、京都開催でもビッグアーサー、セイウンコウセイ、ファインニードルといった勝ち馬を輩出している。特に1着馬は【1-1-1-4】複勝率42.9%とある程度信頼のおける成績だ。

阪急杯組は1着馬【1-2-0-5】複勝率37.5%だが、タイム差なしの1着だと【0-0-0-4】と信頼度が下がる。一方、阪急杯組の連対4例はいずれもそこで逃げ先行策を取っており、また前走から斤量の増減がない馬(阪急杯で別定1キロ増)も【1-1-2-5】複勝率44.4%とよく馬券に絡む。ウインマーベルはタイム差なしの勝利だったが他の2つは満たしており、相手には組み込んでおきたい。

オーシャンS組は複勝率11.5%と低いが、2着に惜敗した馬が【1-2-1-5】複勝率44.4%と本番ではなかなかの成績。該当するビッグシーザーに注目したい。なお勝ち馬は【0-0-0-9】と大不振。6着以下は【0-0-1-31】と巻き返しは難しく、こちらはバッサリ切ってしまってよいだろう。

京都牝馬S組は勝ち馬が【0-2-0-1】、負けてしまうと【0-0-0-6】。1着だったかが分水嶺となる。阪神C組で馬券に絡んだ2頭はともにそこで上がり3Fが5位以内だった。ママコチャは上がり11位でここに当てはまらない。

快勝の勢いそのままに

◎ルガル
シルクロードSは前半3F33秒4のタフな流れで他の先行勢が総崩れとなる中、2番手から後続を突き放して勝利。ただ1頭強い競馬をした。勝ち時計1分7秒7も優秀で、ゲートをうまく出られたことも収穫と言ってよく、今後に大きな期待を持たせる内容だった。3歳時にリステッド競走ではあるが不良馬場での勝利経験もあり、雨の心配も必要ないだろう。一気にスプリント界の覇権を獲れるだけのポテンシャルを秘めている。

◯ビッグシーザー
デビューから一貫して1200m戦を走ってきた生粋のスプリンター。昨年秋は案外な成績が続いたが、今年に入り淀短距離Sを勝ち、オーシャンSも差しに回って2着と力をつけてきた。中京芝1200mは2歳時に未勝利と中京2歳Sを制し2戦2勝の舞台で、上がりのかかる展開も得意なタイプ。一発があるとしたらこの馬か。

▲ナムラクレア
昨年の高松宮記念2着、スプリンターズSも3着と善戦するがあと一歩GⅠに手が届かず、歯痒いレースが続いている。それでも安定感は抜群で、実績上位であることは間違いない。今年も道悪での開催が予想されるため、好走の可能性は高いと言える。ただ京都牝馬Sはタイム差なしとはいえ2着に敗れた。データ面で3番手評価にとどめた。

以下ソーダズリング、トウシンマカオ、マッドクール、ママコチャまで印を回す。馬券は◎-◯▲△の馬連で勝負する。

▽高松宮記念予想▽
◎ルガル
◯ビッグシーザー
▲ナムラクレア
△ソーダズリング
×ウインマーベル
×トウシンマカオ
×ママコチャ

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。


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