F1、インディカーシリーズで活躍

初めてレーシングカートに乗ってからわずか5年でF1にたどり着いた日本が誇るレーシングドライバーは今アメリカを舞台に戦っている。そのドライバーの名は佐藤琢磨。F1、そしてインディカーシリーズで活躍するトップレーシングドライバーである。

琢磨がF1で活躍したのは2002年の開幕戦オーストラリアGPから2008年の第4戦スペインGPの7年間。レーシングドライバーの多くが幼少期からレーシングカートに乗り、腕を磨いているが、琢磨がレーシングカートに乗ったのは高校卒業後とかなり遅い。しかし高い知能と身体能力、そして誰よりもF1ドライバーになりたいと思う強い想いが彼をたった5年でF1に引き上げたのだ。

デビューシーズンの前半戦はなかなか成績につなぐことができなかったが、最終戦の日本GPで自身最高位の5位を獲得し、鈴鹿が興奮のるつぼと化した。2003年にはテストドライバーとしてシーズンを送ることになるが、またしても最終戦日本GPで出走する機会が与えられ、代役参戦にも関わらず6位入賞を果たす。

2004年は数々のトラブルに見舞われるもフリー走行でトップタイム、予選でフロントロー獲得、アメリカGPでは決勝レースで3位表彰台獲得とすばらしい結果を残した。2008年の第4戦まで琢磨は我々の胸を熱くするレースを見せてくれた。そして2010年から戦いの場をアメリカに移したのだ。

「No Attack No Chance」(挑戦しなければチャンスは生まれない)という彼のレーシングスピリットを体現するアグレッシブな走りはアメリカでも人気を博した。2017年にはインディカーシリーズの一戦に、そして世界三大レースの一つに数えられ、1世紀以上の歴史をもつインディ500でアジア人初の優勝を果たし歴史に名を刻んだのだ。そして今年、再びインディ500の舞台に琢磨が帰ってくる。

優勝者には3億円近い賞金

WEC(世界耐久選手権)のル・マン24時間レース、F1のモナコGPと並び、世界三大レースに数えられるインディ500はインディカーシリーズの一戦に組み込まれている。インディ500は1周約4kmの楕円形のコースであるインディアナポリス・モーター・スピードウェイを200周で競われる。500マイル(約800km)をたった3時間で走り切るというまさに最速のレース。

優勝者には3億円近い賞金が与えられ、優勝トロフィーに名前と顔が刻まれる。30万人もの観客が見守る中、380km/hのスピードで激しいバトルが繰り広げられるインディ500で勝つことはモータースポーツ界の中でも特別で最高の名誉の一つである。

そんな偉業を2017年に達成した琢磨は今年再びインディ500制覇を狙っている。2019年5月27日に行われるインディ500に参戦するのだ。

今シーズン琢磨は第3戦アラバマで優勝し、第5戦終了時点でシリーズランキング5位と好位置につけている。日本人として前人未到の2度目のインディ500制覇、そしてインディカーシリーズの年間チャンピオンを目指す佐藤琢磨に日本からたくさんのエールを送ろう。再び琢磨と日本人全員が栄光を共有できる瞬間がくることを心待ちにしている。

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