東京パラリンピックは540種目

障害者スポーツの祭典、2020年東京パラリンピックは8月25日に開幕し、初採用となるバドミントン、テコンドーを含む全22競技に史上最大規模の約4400人の選手が参加して行われる。

種目数は五輪の約1.6倍となる540。障害の部位や程度によって細かくクラス分けされ、陸上は168種目を実施、100メートルだけで男女合計30種目もある。意外と知られていないクラス分けの表示方法など基礎から調べてみた。

Tはトラック、Fはフィールド種目

11月15日までアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで行われたパラ陸上の世界選手権で、日本は金3、銀3、銅7で合計13メダルを獲得した。エースの佐藤友祈(WORLD−AC)は男子400メートル、1500メートル(車いすT52)で2大会連続2冠を達成。女子走り幅跳び(義足T64)の中西麻耶(うちのう整形外科)は悲願の金メダルを手にした。男子走り幅跳びのスター選手、マルクス・レーム(ドイツ)も同じ義足T64クラスだ。ではこの「T52」や「T64」の表示にはどんな意味があるのか−。

クラス分けⒸSPAIA

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陸上の場合、まずTはトラック種目の競争・跳躍、Fはフィールド種目の投てき種目を表す。

次の数字は障害の種類。50番台は切断などで車いすや投てき台を利用する競技者を指す。60番台は切断などで義足を装着して出場する競技者だ。

10番台は視覚障害、20番台は知的障害、30番台は脳性まひなど、40番台は切断や機能障害、低身長などで義足未使用の立位競技者となる。

次の数字は障害の程度。0〜9まで番号が割り当てられ、基本的に番号が小さいほど障害の程度が重くなる仕組みだ。

公平性重視、「障害偽装」を防止

そもそもなぜクラス分けするのかといえば、障害の種類や軽量が同じレベルの選手で競えるように「公平性」を確保することが大きい。

専門の医師や理学療法士が「身体機能評価」「技術評価」「競技観察」をチェックして障害の程度を見極め、参加資格の可否を確認する作業をしている。

その背景には「障害偽装」という不正も国際大会では少なくない事情がある。2000年シドニー大会では、男子バスケットボールの知的障害クラスで優勝したスペインで12選手のうち10選手が障害のない人だった。昨年のアジアパラ大会(ジャカルタ)でも視覚障害者の柔道に出場した韓国の複数選手が運転免許証を持っていた疑惑が浮上している。

クラス分けはパラリンピックにとって大会存続の生命線であり、反ドーピング活動と同様に重要なテーマとなる。東京大会ではこうした側面でもクリーンな大会が求められている。