『小松左京音楽祭』が2019年11月30日(土)に、成城学園 澤柳記念講堂で開催される。SF作家・小松左京(1931-2011)の代表作『日本沈没』を原作とするラジオドラマ版、テレビドラマ版、映画版という3つのサウンドトラックを復元するほか、映画『さよならジュピター』(1984年)や映画『エスパイ』(1974年)の音楽が甦るなど、貴重このうえない一大イヴェントが繰り広げられる。

この日の演奏を務めるのは、オーケストラ・トリプティーク(指揮:松井慶太)と、プログレッシヴロックバンドの金属恵比須。特別ゲストには、歌謡界の超大物歌手・五木ひろし(テレビドラマ版『日本沈没』の主題歌・挿入歌を歌唱!)が既に発表されていたが、このほど、新たに日本フォーク史上に燦然と輝くレジェンドアーティスト、杉田二郎の出演も追加決定した。杉田は今回、映画『さよならジュピター』の同名劇中歌「さよならジュピター」を歌唱披露する。

1984年の映画『さよならジュピター』において小松左京は原作のみにとどまらず、脚本・総監督も務めたうえ、さらに、この映画のために「株式会社イオ(小松左京事務所)」を設立するほどの入魂ぶりであった。同名劇中歌「さよならジュピター」にも相当にこだわり、自ら作詞を手掛けたうえ、作曲・歌唱には「戦争を知らない子供たち」の作曲・歌唱で一世を風靡したフォーク・アーティストの杉田二郎を指名した。

劇中では、杉田のギター弾き歌いによって奏される「さよならジュピター」だが、映画で使用されたバージョンは、同映画のサントラ盤CDには収録されていない。映画では、杉田の歌唱とギターによる「さよならジュピター」のあとにオーケストラの後奏も入るが、こちらもやはりCDでは聴けない。今回、音楽祭の呼びかけ人のひとりである樋口真嗣の熱烈なるリクエストによって、オーケストラの後奏も演奏決定。映画そのままの順番で、感動の音楽シーンが再現されることとなった。

杉田二郎の歌唱の後、オーケストラの後奏となり、その後、劇中の壮大なオーケストラ音楽を15分に及ぶ「さよならジュピター」組曲としての上演となる(歌と合わせると合計で20分近い組曲となった)。

映画のための作曲から約35年を経て、杉田二郎の円熟の歌唱とギターが小松左京の壮大な世界観を歌う。

「さよならジュピター」組曲(構成案:樋口真嗣)
1.さよならジュピター
2.後奏(間奏曲)
3.さよならジュピター メイン・テーマ
4.大赤斑への接近
5.宇宙船団臨戦態勢
6.カルロス爆破準備完了
7.小惑星での葬儀
8.さよならジュピター・サブテーマ
(1.杉田二郎作曲、小松左京作詞、2-8、羽田健太郎作曲/楽譜作成:今堀拓也)

 

なお、株式会社イオの乙部順子(元・小松左京マネージャー)は、下記のようにコメントを寄せた。

<ジュピターは、映画の中ではイルカのジュピターであり、地球のために爆発される木星であり、また、小松左京でもありました。イオという会社名は、木星の第一衛星の名前でもあるのです。「小松左京音楽祭」で「さよならジュピターの歌」を聴くことができるのは、本当に本当に嬉しいです。杉田二郎さんに、感謝いたします。>