『FM802 30PARTY FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2019』@2019.12.25(WED)インテックス大阪

年末×ロックといえば……そう、今年も『FM802 RADIO CRAZY』の季節がやってきた。今回は主催のFM802が開局30周年のアニバーサリーを迎えたことをうけ、初の3DAYS開催で贈る、略して『レディクレ』。メインの4ステージ+コンパクトなアコースティック・ステージの5つの舞台で繰り広げられる極彩色のロック・アクトを軸に、ラジオ局ならではの公開収録や、餅つきイベントなど、会場の隅々までさまざまな仕掛けが凝縮された「ロック大忘年会」と称するにふさわしいお祭り騒ぎの3日間だ。例年、数々の名演やドラマを生み出してきた『レディクレ』。

飯室大吾&鬼頭由芽(FM802)

飯室大吾&鬼頭由芽(FM802)

そこで、その瞬間を目撃したFM802 DJを終演直後に直撃! 1日を終えたなか、気になるアーティストをDJ自らピックアップしつつ、ほやほやの感想を語り合ってもらう。まずは初のクリスマス開催となった初日、12月25日の模様を、飯室大吾と鬼頭由芽に訊いた。

【PICK UP ARTIST】 teto(L-STAGE)

teto

teto

まずは飯室がオープニングの号令を担い、『FM802 RADIO CRAZY』全体のトップバッターでもあるtetoをピックアップ。

teto

teto

「tetoのライブは、いつも何が起こるかわからない感じですが……」との鬼頭の予想通り、事件発生? 「それが、開演前には揃っていたメンバー4人が、ステージに出るとなぜか3人で。身内であるスタッフやローディーも「あれ? ボーカルどこ行った!」と。そうしたら小池(貞利)くん(Vo.Gt)、みんなの目を盗んでなのかいきなり客席の方から現れてね! その時のスタッフの慌てようったら(笑)」(飯室)と、やはり予定調和を蹴り上げる、ライブハウスを根城とする彼ららしいスタートに。

teto

teto

「ライブってこういうもんだぞと提示したというか。(ステージそのものも)ブレない感じで、めちゃくちゃバンドマンらしくてかっこよかったですね」(飯室)。

【PICK UP ARTIST】 sumika(Z-STAGE)

sumika

sumika

鬼頭が影ナレを担ったというsumika。いま、一層勢いある彼らがZ-STAGEのトップに立ち、朝イチにも関わらず会場は超満員に。「この1年、たくさんライブをして曲も出してきた中、特に「Flower」は、すごくライブのキラーチューンになったなと。片岡(健太)さん(Vo.Gt)がハンドマイクでステージを走り回りながらお客さんを盛り上げる姿を見て、すごく嬉しい気持ちになりました」と語ってくれた鬼頭。

sumika

sumika

「かと思えば色っぽい曲もあったり、この1年でのいろんなsumikaを凝縮したライブになりましたね」と続け、飯室も「初っ端からいきなり、sumikaの楽曲が持つハッピーをたくさんもらえたというわけでしょ! 『FM802 RADIO CRAZY』は最早sumikaにとってホームですもんね」と、sumikaが織り成すハートウォームな空間にたっぷり思いを寄せてくれた。

sumika

sumika

【PICK UP ARTIST】 Novelbright(Spotify Early Noise LIVE HOUSE Antenna)

Novelbright

Novelbright

初めて出演した大型フェスが『FM802 RADIO CRAZY』だったという地元・大阪発、ネクストブレイク最有力の彼ら。「まさか自分がこのステージに立てるとは、なんてMCで話してくれて、こちらまで嬉しくなったね。今年もいろんなところでライブをやってフェスにも出たけど「今が一番楽しいです」と!」(飯室)。「『FM802 RADIO CRAZY』を11回やってきた歴史が、アーティストにも伝わってるな」(鬼頭)と話す中、会場の魅力にも言及するふたり。

Novelbright

Novelbright

「LIVE HOUSE Antennaはライブハウスを具現化した場所。近しい距離感で聴ける音、やっぱり好きですね。ライブハウスのスピーカーで聴くあの音が」(飯室)。「他の大きいステージを回ってきてLIVE HOUSE Antennaへ行くとほっとしますよね」(鬼頭)と、フェスにいながらにして改めてライブハウスの魅力も実感したようだった。

【PICK UP ARTIST】 KANA-BOON(Z-STAGE)

KANA-BOON

KANA-BOON

「(谷口)鮪さん(Vo.Gt)の声に、すごく頼もしさを感じました」(鬼頭)と話すのは、今年11月から3人体制でリスタートを切ったKANA-BOONだ。

KANA-BOON

KANA-BOON

「もっとこういうふうにやらないといけない、みたいなことが以前はあったのかもしれない。でも今は純粋にそのワンステージのショーを楽しんでプレイする、そんな姿に見えへん?」(飯室)と水を向けると、「MCでも「止まるつもりはない」という決意を話してくれて。来年が楽しみになりました」(鬼頭)と明るいムードを感じ取ったふたり。

KANA-BOON

KANA-BOON

「メンバーが脱退して、ファンや我々も大丈夫? なんて思っていたかもしれない。でもちゃんと次を見てるなというか、こっちが過剰に心配していただけで、(いい意味での)肩透かしを食らった感じ。バンドって強いんやなと思うよね」(飯室)と、新生KANA-BOONに大きなエールを贈っていた。

【PICK UP ARTIST】 Hump Back(L-STAGE)

Hump Back

Hump Back

「KANA-BOONと同じく地元・大阪、ライブハウス直系のバンド!」と飯室が太鼓判を押すHump Backは、フロントマンの林萌々子(Vo.Gt)が全身から歌う歓びを体現したステージに。「MCでは「ギターも楽しい、ベースも楽しい、ドラムも楽しい。けど、はっきり言って歌が一番楽しいで!」と話しながら気持ちがあふれるライブを見せてくれました」と語る飯室。鬼頭も「結局全部、楽しい!に終結してますよね。思わず笑顔になるような」とにっこり。

Hump Back

Hump Back

「バンドとしてどんどん大きくなっても、自分たちがいる場所はライブハウスだという姿勢を全く変えてないから、やることなすことに説得力がある」(飯室)。「ライブハウスの遊び方、知らん人がおったら知ってる奴が教えてくれよ!」(林)とのMCもあり、鬼頭も「男前!」と惚れ惚れしていた。

【PICK UP ARTIST】 グッドモーニングアメリカ(R-STAGE)

グッドモーニングアメリカ

グッドモーニングアメリカ

2020年1月で活動休止を発表したグドモ。まずはおなじみの掴みの話になり……。「5年前の出演時にもあった、たなしんさん(Ba.Cho)による『アナと雪の女王』のパロディ「タナ雪」が、まさかの「タナ雪2」として再び!」(鬼頭)。飯室も「懐かしい!」と盛り上がる中、「やっぱり活動休止というワードがみんなの胸の中に常にあって。楽しいと寂しいが交互にくるいつも以上に言葉が刺さるライブ」(鬼頭)だったという。

グッドモーニングアメリカ

グッドモーニングアメリカ

代表的ロッカバラード「餞の詩」から希望あふれる「未来へのスパイラル」に続いた流れでは、「私たちがこうやって「餞」できる場なんだと思いつつ、改めて「希望と絶望が未来へのスパイラル」という言葉が、今聴けてよかった」(鬼頭)としみじみ。「その2曲は、特にライブで聴いてきた曲。でも今になって言葉の滲み方が変わってくるよね」(飯室)と、グドモへの愛と未来への期待を言葉にしてくれた。

【PICK UP ARTIST】 10-FEET(Z-STAGE)

10-FEET

10-FEET

「10-FEETは大きいフェスだからといって過剰に盛り上げるとか、何か用意してきた言葉を言うとか、そういう次元のライブじゃないですからね。もう演奏している、ただそれだけでのかっこよさ!」(飯室)との言葉に大きく頷きたくなるステージングを展開してくれた10-FEET。

10-FEET

10-FEET

どうやらラストにもバンドらしいエピソードがあったようで……。「もうほぼ曲を立て続けにやっていくという中、最後の曲が終わったあと、メンバーみんなで集まって何かゴニョゴニョ相談してたんですよ。すると「あと1分半あるからもうちょいやる!」(TAKUMA/Vo. Gt)と言って。ああいうの好き(笑)!」(飯室)と、実にサービス精神旺盛な彼ららしい。

10-FEET

10-FEET

しかも「ご本人による「時間がない時のRIVER」(四星球による超短縮のカバー)で終わるとは(笑)」(鬼頭)と、オチ付きなのはさすが!

【PICK UP ARTIST】 『FM802 RADIO CRAZY×ROTTENGRAFFTY 20th ポルノ超特急臨時大増便!!』(Z-STAGE)

FM802 RADIO CRAZY×ROTTENGRAFFTY 20th ポルノ超特急臨時大増便!!

FM802 RADIO CRAZY×ROTTENGRAFFTY 20th ポルノ超特急臨時大増便!!

ロットングラフティー主催のフェス『ポルノ超特急』がまさかの『レディクレ』出演! 前段の10-FEETも続投したものの、「10-FEETはロットングラフティーのメンバーを完コピしたんですよね(笑)」(鬼頭)、「でもコウイチさん(10-FEET/Dr)だけ、不審なカメラマンのおじさんみたいな、頭にバンダナ巻いてな」(飯室)と早業でのメイク&コスプレを披露したとか。

FM802 RADIO CRAZY×ROTTENGRAFFTY 20th ポルノ超特急臨時大増便!!

FM802 RADIO CRAZY×ROTTENGRAFFTY 20th ポルノ超特急臨時大増便!!

飯室はステージ後に四星球の北島康雄(Vo)と話をしたそうで「ステージの上でロットンを囲んで打ち上げをやるような感じが最高でしたよね」なんて象徴的な言葉も飛び出したという。

FM802 RADIO CRAZY×ROTTENGRAFFTY 20th ポルノ超特急臨時大増便!!

FM802 RADIO CRAZY×ROTTENGRAFFTY 20th ポルノ超特急臨時大増便!!

「『ポルノ超特急』ってラウドな面が強く、ヘドバンしたり激しいノリ方ができるフェス。今日は『レディクレ』にいながら『ポルノ超特急』に来ているような、フェス同士のコラボ感がすごくおもしろかったですね」(鬼頭)と、新たな試みも大成功で終幕した。

FM802 RADIO CRAZY×ROTTENGRAFFTY 20th ポルノ超特急臨時大増便!!

FM802 RADIO CRAZY×ROTTENGRAFFTY 20th ポルノ超特急臨時大増便!!

【PICK UP ARTIST】 FM802弾き語り部(音波神社 境内ステージ)

FM802弾き語り部

FM802弾き語り部

飯室いわく、その直前にあったステージが、過去の『レディクレ』で一番よかったというLAMP IN TERREN。そのフロントマンである松本大(Vo.Gu)率いるFM802弾き語り部が境内ステージに登場した。

FM802弾き語り部

FM802弾き語り部

本日はオープニングのみに登場した飯室だったが、その魅力を問うと「観ている方もゆるやかで、出演者もお客さんと目が合う距離感。アコースティック弾き語りだから曲もその場で決められるし、いろんな振り幅があって楽しめる。

FM802弾き語り部

FM802弾き語り部

弾き語り部は3日目にもあるので、あそこでほっと一息つきながら、やっぱり歌っていいなと感じていただけたら」と語ってくれた。

【PICK UP ARTIST】 Survive Said The Prophet(R-STAGE)

Survive Said The Prophet

Survive Said The Prophet

番組でも深いつながりを持つ鬼頭がプッシュするのはサバプロの面々だ。「今までライブハウスで彼らのステージを観ることが多く、フェスでも『京都大作戦』の牛若ノ舞台とか。なので『レディクレ』のドカンと広いステージで観ると、やっぱりスケールが大きいバンドだなっていうのを実感しましたね」(鬼頭)と語り、飯室も「来年とんでもないスピードで行きますよ、サバプロは。いいバンドやなぁ」とラブコール。

Survive Said The Prophet

Survive Said The Prophet

CMソングでもじわじわその名を知らしめつつある彼らゆえ、「イントロが流れた瞬間、お客さんが曲を知ってて一気に盛り上がったりね! やっぱりロック好きな人には、サバプロが浸透してるんだなと、嬉しかったな。2020年はぜひ皆様に注目してもらいたいなと思うバンドです」(鬼頭)と、遠くない未来での飛躍を感じさせるステージだったようだ。

【PICK UP ARTIST】 King Gnu(L-STAGE)

King Gnu

King Gnu

「時代をキャッチするバンドもいるけど、彼らは時代を作っていくバンド」(飯室)と、恐らく初日イチの入場規制を呼んだKing Gnuをセレクト。「AメロBメロサビ〜Cメロサビ……そういうJ-POPの作り方とは全く異なる楽曲で、でも超満員になるくらい魅了している。新しいことをやっていて、かつお客さんもついてきてるというのがかっこいい」(鬼頭)と、数々のロックアクトを見てきたであろうふたりをも彼らは圧倒。

King Gnu

King Gnu

「これだけたくさんの人の心を掴んでるのはこの部分だって明確に言われへんバンドだと思う。例えばリズム隊が素晴らしいでしょ、でもリズム隊が素晴らしいバンドと形容したくはないんです。他にもたくさんあるから。限定して言葉にするのが難しい。……それにしても(井口)理(Vo.Key)はあれだけ動いても眼鏡が飛ばないのはなぜ?」(飯室)……確かに!

King Gnu

King Gnu

【PICK UP ARTIST】 Official髭男dism(Z-STAGE)

Official髭男dism

Official髭男dism

『レディクレ』であんなワンマンライブみたいなステージ、観たことない!」(鬼頭)、「すごいエンタテイメント・バンドです、好き!」(飯室)と、ふたりとも熱視線を贈るのはヒゲダンだ。

Official髭男dism

Official髭男dism

ライブでは炎や花火の仕掛けも贅沢に使われており、2019年を象徴するバンドにふさわしく「どの曲をやっても大きなシンガロングが!」(鬼頭)という出し惜しみのない強力なセットリストでも大きな話題となっていた。鬼頭はステージ後に話を聞いたそうで「ワンマンのセットをそのままインテックス大阪に持ってきたそうなんです。本当に今日、観られた人はラッキーですし、次はワンマンライブで、さらに時間たっぷりにこの楽しさを味わってほしいな」と、オーディエンスへの次なる道しるべも示してくれた。

Official髭男dism

Official髭男dism

【PICK UP ARTIST】 ROCK KIDS 802 EXTRA CRAZY BAND「THE YELLOW MONKEY トリビュートLIVE」(L-STAGE)

THE YELLOW MONKEY

THE YELLOW MONKEY

FM802が改めてスポットを当てたいプレイヤーたちで結成されたバンドをバックに、さまざまなボーカリストがTHE YELLOW MONKEYを歌うここだけのステージ。「例えば(小野)武正くん(KEYTALK/Gu.Cho)は、同世代でトップクラスのギタリスト。そんな彼が今宵はめちゃくちゃ気合入れてたよね。命賭けてるようなギタリスト魂!」と、演者の熱い思いを汲み取る飯室。さらにゲストボーカルには渋谷すばる、さらにさらにTHE YELLOW MONKEYバンド本体も合流と、サプライズ目白押しに!

渋谷すばる

渋谷すばる

 「渋谷すばるさんもすごい鬼気迫る歌声で、ものすごく圧倒されました。他にも、GENさん(04 Limited Sazabys/Ba.Vo)が歌ってあんなにスイートな「LOVE LOVE SHOW」はないぞ!と思うくらいの化学反応だったり、他のアーティストの曲だからこそ発見する新たな魅力なんかもありましたね」(鬼頭)と、充実の内容に話はつきない。初日のオーラスを飾るにふさわしい大きなギフトとなった。

THE YELLOW MONKEY

THE YELLOW MONKEY

「今日って『レディクレ』でしたっけ。『MINAMI WHEEL』ちゃいましたっけ?ってくらい歩いたんですけど……」と飯室の言葉にも大きく納得する初日のラインアップ。DAY2の見どころといえば……「何といってもGLAYが! 名曲が多すぎてどんなセットリストになるのか少しも想像がつかないです」(鬼頭)、「国民的バンドだからこそ、一切手を抜かない圧倒的なライブをすると思うんです。ほ〜んまに楽しみ!」。DAY2もたっぷりお楽しみあれ!

文=後藤愛 写真=FM802提供(井上嘉和、阪東美音、田浦ボン、ハヤシマコ、松本いづみ、渡邉一生)