加藤健一事務所は、2021年2月27日(土)〜28日(日)、東京芸術劇場プレイハウスにおいて、『ドレッサー』(作:ロナルド・ハーウッド、訳:松岡和子、演出:鵜山 仁)を上演する。出演は、加藤健一、加納幸和(花組芝居)、西山水木、佐伯太輔、照屋 実、岡﨑加奈 ・ 一柳みる(昴)。当初予定されていた、2月26日(金)18:30の回は、緊急事態宣言の発令を受けて中止となり、前述2日間2ステージのみの上演となる。

加藤健一

加藤健一

『ドレッサー』(原題『The Dresser』)はイギリスの劇作家ロナルド・ハーウッドのによる1980年初演の舞台劇。第二次世界大戦下、ドイツによる空爆が激しさを増す中でのイギリスを舞台に、旅回りのシェイクスピア劇団の老座長と、長年彼に仕えてきた付き人(ドレッサー)ノーマンの確執や葛藤が描かれる。

1983年には映画化(監督:ピーター・イエーツ、脚本:ロナルド・ハーウッド、出演:アルバート・フィニー、トム・コートネイ、エドワード・フォックス他)され、第56回米国アカデミー賞作品賞にノミネートされた。

2018年上演『ドレッサー』(加藤健一事務所)より 撮影:石川 純

2018年上演『ドレッサー』(加藤健一事務所)より 撮影:石川 純

日本での初演は1981年日生劇場、出口典雄演出で三津田健(座長)・平幹二朗(ノーマン)らが出演。1988年には、松竹の製作により、サンシャイン劇場で上演(ロナルド・エアー演出)。この時は、三國連太郎が座長役を、そして加藤健一がノーマン役を演じた。その後も様々なカンパニーにより幾度も上演が重ねられてきた。加藤健一事務所としては、2018年に初めて本作に挑み、加藤が座長を、加納幸和(花組芝居)がノーマンを演じた。これが好評を博し、「観ないともったいない」といった声も上がったという。今回はそうした観客達のリクエストに応えての再上演だが、カンパニーとしては東京芸術劇場プレイハウス初登場というのも注目ポイントだ。

加藤健一、加納幸和

加藤健一、加納幸和

作品の舞台は戦渦だが、現代の私たちはコロナ禍の中にあり、苦難の中で舞台芸術の真価が問われる状況は共通する。演劇人にとって生きる覚悟とは? そして芝居を愛するとは? 2019年に加藤健一事務所により上演された『Taking Sides〜それぞれの旋律〜』の作者でもあるロナルド・ハーウッドの最高傑作を、加藤と加納が再びタッグを組み、東京では三日間限定で蘇らせる。一見の価値ある公演といえるだろう。

2018年上演『ドレッサー』(加藤健一事務所)より 撮影:石川 純

2018年上演『ドレッサー』(加藤健一事務所)より 撮影:石川 純