ギターをこよなく愛するギタリスト・野村義男が、沢山の仲間を呼んでおなかいっぱいの内容でお送りする対談形式のコラム。おかわり13杯目は、3年ぶりとなる5thアルバム『green diary』をリリースした声優・歌手の中島愛が登場。

野村:今回とお逢いするのは2年ぶりですかね、中島愛さんがいらっしゃいました。宜しくお願いします!

中島:宜しくお願いします!

野村:2年前はこんな状況になるなんて誰も想像してなかったと思うんですけども。この1年間いかがお過ごしでしたか?

中島:そうですね。元々インドアではあったんですけど、誰かとご飯食べに行ったのも1年以上前だったりするくらい家を出ませんでした。(笑)

野村:じゃあ、この1年家でなにしてましたか?

中島:普段はずっとラジオ聞いたり、ゲームしたりしてるとあっという間に時間が過ぎちゃいますね。

野村:ほぼほぼ一緒ですね、皆そんな感じ!

中島:ですよね!

野村:最初の頃、1年前の2月3月とかの頃と、後半戦は生活の仕方が違ったでしょ?

中島:後半戦は違いましたね。オンラインライブとかはやってはいたのですが、去年は8月くらいまでぽっかりと空いてしまって、ほとんどの人に会えない状況だったんです。それが秋口くらいからはアルバムの制作も含めて、徐々に打合せで会える人もいたりして。

野村:はいはい。

中島:撮影もリモートじゃなくて実際に現場へ行ったり、今回みたいなお仕事が増えてきましたね。

野村:人に会わないことが慣れちゃったって事もありますよね。でもその時に、私なにしようとかは思わなかった?

中島:思いました!

野村:思うでしょ!

中島:正直落ち込んじゃったんですよね。

野村:一緒一緒! 僕まだ落ち込んだままですけど。

中島:結構浮上できない。今もなるべく考えないようにはしているんですけど、この先どうなっちゃうんだろうとか。あと、わたしは旅行が趣味だったので。

野村:そういう人は凄く辛いですね。

中島:はい……、旅行してる自分を夢に見るんですよ。目が覚めると、昔行った景色を脳内で再生してるだけなんですけど。(笑)

野村:自由にどこか行けるよっていう状態になったら、旅行好きとして最初はどこに行きたいですか?

中島:え〜迷う、わたし凄く好きな温泉がいくつかあって。旅館とかじゃなくて、天然温泉なんですけど結構普通の銭湯みたいなところで。

野村:良いじゃないですか、新幹線なんてガラガラですよ!

中島:ね、ガラガラみたいですね。

野村:1車両3人くらいで、もう貸し切りみたいな感じ。

中島:なんか数年前の映像とか見ても、条件反射的に密って思ってしまうんですよ。

野村:あー、わかる。

中島:あんなギュウギュウの新幹線で、全然知らないおじさんとかがすぐ隣でお弁当食べてたりして。(笑)

野村:そうだよね、横に座ってたよね。

中島:あんな当たり前の光景が、こんなに特別なことだったんだなって。ベタですけど毎日思ってますね。

中島愛

中島愛

野村:じゃあ、部屋にいて自分を生かせるような事って何か見つかりましたか? 音楽聴くとかゲームするとか以外に。

中島:料理はするようになりましたね。

野村:今まではしてなかった?

中島:気が向いた時しかしなかったのが、やっぱ時間があるので。

野村:はい。

中島:それこそ年末年始は、帰省をしなかったんですね。東京で一人年越しをしてたんですけど、今まではそういう状況だったら適当なもの食べればいいやっていう感じだったんです。でも、せっかくだからと思って、少しおせちを作ってみましたね。

野村:マジすか!? コロナ終わったらモテモテですね。

中島:ホントですか?(笑)

野村:え、おせち作れるギャルなんてモテモテでしょ!

中島:自分のためでしかないけど、こういうのは大事だなぁと。あとはホントにちっちゃいことなんですけど、自分の家にお花を飾るようになりました。

野村:あ、同じです。皆考える事って同じなんでしょうね。

中島:なんでしょうね、やっぱり自分以外の生命に傍にいてほしいんでしょうね。(笑)

野村:きっと今まで人間って、色々な過去を乗り越えてきたわけじゃないですか。だから、またこれも自分が乗り越えなくちゃいけないから、もう楽しもうかなと。

中島:そうですね。昨日も一人で考えてたんですけど、これ何十年後に自分の子供とかがいたら、人が隣にいられるだけでどんなに幸せなことかって語るんだろうなぁって思って。(笑)

野村:いやいや、良いと思いますよ。目いっぱい体験しておくべきだと思いますけどね。

中島:自分がどう感じたかは、なかったことにしないようにと思ってます。

野村義男

野村義男

野村:そんな中、レコーディングを始めたと思いますが。これいつくらいからスタートしたんですか?

中島:構想は2019年の秋くらいで、出そうって決まったのはその年末だったんですけど、新年早々コロナ問題が起こってしまって、これ発売出来るのかなってなって。

野村:じゃあそこでスタートして、トントントントンってレコーディングが進むっていうよりは、ゆる〜り形になるって事ですよね?

中島:そうですね。

野村:不安と共にですよね、本当に形になるのかなとかっていう。でも制作はしなきゃいけないから。

中島:ならなかったら、その時はその時だなぁとか思いながら、発売日をだいたいここっていうのを目標にして。あっ結局、発売日はその通りにいったんですけど。

野村:うん。

中島:例えば発売日がずれると、音楽の流行まではわからないですけど、今出すべきではないものになってる可能性はあるじゃないですか。

野村:まぁそうだよな。

中島:だから、流行りモノを頑張ってやろうっていうよりは、ポップスど真ん中みたいなことをやって、時代に関係ないものにするっていうのが良いんだろうなって思って作りました。

野村:今回グリーンにこだわって作っていたと書いてあったんですけど、音を聴いた時に凄くそれを感じましたね。

中島:あ、ホントですか?

野村:1曲目とかびっくりしたもん!

中島:ふふふ。(笑)

野村:え、ナニぃ!って思って。しかも途中でどんどんテンポ変わったり、また普通に戻ったり、そんなの今時ないなぁなんて思いながらずっと聴いてたら、3曲目で僕凄い好きってなって。

中島:はい。(笑)

野村:4曲目から尾崎亜美テイストな80年代を感じるようになって、僕はちょっと懐かしい感じでとっちゃったんですけど。それは正解だったのかな?

中島:あ、そうです!しかも、その4曲目からって清竜人さんに作って頂いたものなので。

野村:はいはい、あの天才が。

中島:現代的な音楽もやられてると思うんですけど、ちょっとノスタルジックというか。

野村:あの人何でもやってきたからね、音楽変態だから!

中島:ははは。(笑)

野村:誰が作ったかっていうのは、今ここで初めて見てるんですけど、あ〜変態に作ってもらってる、素晴らしいなと思って。(笑)

中島:はい。

野村:アレンジでのストリングの使い方とかが、80年代くらいの組み合わせの使い方で作ってる曲があって、今どきやる人いないでしょ!

中島:あははは。(笑)

野村:だから凄く僕は楽しませてもらいました。5枚目という事ですが、出来的にはどうですか?

中島:もう大好きな1枚ですね!

野村:素晴らしい。

中島:自分が出してるんですけど、客観的にこのアルバムを買って聴いてみたかったなって思うぐらい、個人的には音楽的に好きなものしか入ってないので、悔いが無い感じです。

野村:楽器とかを含めてだけど、キツイ音がなかったんですよ。だからきっとそのグリーンな感じを感じることができたのかもしれないんですけど。今の時代に優しい感じがとても良いなぁって思いましたね。

中島:良かったです。このコロナ禍で落ち込んじゃった頃にこのアルバムのテーマ出しをしなくちゃいけなくて、ディレクターさんからの提案の曲とかもあったんですけど。

野村:うんうん。

中島:基本のテーマとか、この曲はこうしたいとかは自分で出していってたので、こういう状況下で、正直困ったってところもあったんですね。自分の気持ちをって言われても、落ちてるしなぁみたいな。

野村:あ、じゃあ少し後ろ向きなアルバムなんですか?

中島:うふふ。でも、そこからスタートしてますね。元気に頑張ろうねっ!とか、未来は明るいよっ!みたいには、励ませないなって思ったんです。スタートの時点で自分がそっちを向いていなかったから。嘘っぽいというか……。

野村:うん。

中島:もちろん、気持ちを上げてくことは出来たと思うんですけど、今この状況下でそれをやると、ホントに嘘だなって思っちゃった時に、自分を励まそう!って思っちゃって。(笑)

野村:あ、良いですね。逆の発想っていうか。

中島:曲を作っていく中で関わってくれる方々とエネルギーの交換をして、結果的に私が元気になる。そしてそれを聴いてくれた人も元気になる、そんなサイクルを目指そうって。

野村:凄い前向き! そういう風に思える気持ちが欲しいです。

中島:あははは!(笑)

中島愛

中島愛

野村:今回は通常盤と初回盤、グッズ付き完全生産限定盤(※グッズ付き完全生産限定盤は完売しています)の3形態とということで。これ初回盤にはBlue-rayがついてて、色んなMVが入ってるのかな?

中島:ミュージックビデオがもともと発売していたシングルの2曲分と、アルバム新曲のもので、私が所属してるレコード会社フライングドッグのフェスがコロナ前の2019年あったんですよ。その中から自分のパートの2曲分が入っているBlue-rayですね。

野村:大盤振る舞いですね。

中島:もう、この景色を見るだけでグッときちゃいます。

野村:そっかマスクなんてない時代だ。

中島:マスクもないし、満席で目いっぱいのお客さんが緑のペンライト振ってくれる中で歌ってる自分を見ると、一瞬、密!って思っちゃうんですよ。(笑)

野村:はいはい。

中島:あの風景を思い浮かべながらレコーディングしましたね。

野村:そう考えると、見てほしいですね。本来ライブってこういうもんだったんだぜって。

中島:そうですね。で、また絶対できるってっていう気持ちにもなるし。

野村:ね〜。もう今想像つかないもん。皆さんそれ見て、ライブってこういうんだったんだよぉって思い出して欲しいですね。。

中島:はい!

野村:グッズ付きの完全生産限定盤、これはなにが入ってるんですか?

中島:これはトートバッグなんですけど、この初回盤の写真をプリントした限定のトートバッグと、10色の緑でできた葉っぱのステンドグラスっていうのをアーティスト写真で持ってまして。

野村:あー、ホントだ!

中島:今回10曲入りで、1曲1曲に違う緑をイメージカラーとして当てはめてるんですよ。この葉っぱをアクリルキーホルダーにしたものを、トートバッグとセットにしたものですね。

野村:素敵、おシャレ〜。

中島:トートバッグ自体が一泊分くらいの荷物が入るかなっていう大きい物なので、自由に移動できるようになったら、これにいろんなもの詰めてライブに遊びに来てよねって意味合いも込めました。(笑)

野村:映像も面白そうだし、是非皆さんどちらもゲットして頂きたいと思います。

中島:良い感じなので是非見て頂きたいです。

野村:じゃあ、ライブはどうする?

中島:いや、今年したいです! 特にアルバムの1曲目とかライブでどうやるんだろうって楽しみだし。 (笑)

野村:演奏とかも大変だろうなって思うんですけど。

中島:作ってくれた方もどうするんだろうねぇ? みたいなことおっしゃってるくらい。(笑)

野村:作家なんていい加減なんですよ!

中島:ボーカルレコーディングの時と、トラックダウンの時で全然オケが変わってるくらい、もう天才の世界だったので。(笑)

野村:今回は音楽変態の方々とね!

中島:はい、十何人もの変態の皆さんと……最悪ですね私のこの言い方。(笑)

野村:いやいや!

中島:ほんとに音楽的にド変態、で尊敬している人にばっかりに作ってもらったんで、絶対生演奏でライブはやりたいんですよね。

野村:音楽変態は最高の誉め文句ですからね、天才よりは変態のほうが絶対に良い。

中島:はい!

野村:今年はライブの予定的なものはないの?

中島:今一生懸命スタッフさんが、時期含めて探ってくれているところですね。絶対やらないなんてことはないし、それが完全オンラインライブになってしまうのか、お客様を招けるのかはその時々でしょうけど。

野村:オンラインライブもみんな慣れてきちゃったような。あれ良くないと思うんだよねぇ。

中島:去年の5〜6月とかってほんとにもう新鮮で、ありがたくて。それに演者側もちょっとドキドキしてるっていう感じでしたもんね。

野村:お客さんいないけど、絶対見てる人たちがたくさんいるからっていう、あの不思議な気持ちがあったけど。もうやる側も見る側も慣れちゃってて、絶対こうやってポテトチップス食べながら見てるわけですよ、ビールかなんか飲みながら。

中島:ふふふ。(笑)

野村:それが普通になっちゃってるかもしれないわけですよ。でも、中には本気で一緒にずっと歌ってくれてる人たちもいるんだろうし、ちょっと悔しいですよね。

中島:そう思います。空気感含めて、会場に行くまでの自分のコンディションとか含めてのライブじゃないですか。行ったら元気になったとか。

野村:うん。

中島:オンラインはまだそこまでの空気感は難しいので、できれば会場でみんなと一緒にライブやりたいですよね。

野村:まぁ人数規制とか、そういうのもまだしばらくはあると思うけど徐々にね。その時は是非皆さんライブの方へ!

中島:はい、足を運んでくれたら嬉しいです。

野村:やるって決まったら、たぶんすぐ発表があると思いますので。あの「Over & Over」をどうやって演奏するのかも楽しみにしてもらって。

中島:はい、中島がちゃんと歌えるのかっていうところも含めて。(笑)

野村:まずはCDをゲットして頂いて、いつくるか分からないライブに備えて聴きこんで頂きたいと思います!

中島:是非、何度でも!

野村:ということで、本日は中島愛さんでした。ありがとうございました!

中島:ありがとうございました!

撮影=大橋祐希

野村義男 / 中島愛

野村義男 / 中島愛