2021年の第一戦となる「RIZIN.27」(3月21日、愛知・日本ガイシホール)では今年予定されるバンタム級とフェザー級でのグランプリへ向けた査定試合というべき戦いが行われる。またライト級とヘビー級でも今後の戦いを占うカードが組まれ、新たな戦いのスタートである“開幕戦”にふさわしいラインナップとなっている。各カードの見どころを紹介していく。

バンタム級トーナメントへの査定マッチ!


▼RIZIN MMAルール:5分3R(61.0kg)※肘あり
渡部修斗(ストライプル新百合ヶ丘)
vs
田丸匠(NASCER DO SOL)


▼RIZIN MMAルール(61.0kg)5分3R ※肘あり
祖根寿麻(ZOOMER)
vs
獅庵(パラエストラ大阪)

1年4ヵ月ぶりに復帰した堀口恭司が爆勝し王座に返り咲いたRIZINバンタム級(61.0kg)。今年は日本のバンタム級ナンバーワンを決めるグランプリの開催をRIZIN榊原信行CEOが発表。次回4月末に関東で予定される大会から16人のトーナメントをスタートさせていくという。

このトーナメントに堀口は出場せず、勝ち上がり優勝した選手が堀口に挑戦。米Bellatorとの元2冠王で、いわば“世界”の実力を持つ堀口への挑戦者を決する戦いとなる。

今大会ではそんなトーナメントへのエントリーを争う渡部修斗vs田丸匠、祖根寿麻(そね・かずま)vs獅庵(しあん)の2試合が行われる。

渡部は修斗初代ウェルター級王者である渡部優一を父に持つ格闘一家で育ち、Fighting NEXUS初代バンタム級王者として昨年8月RIZINに初参戦。しかし井上直樹に自身が得意とするチョークで一本負けを喫し、それ以来の出場となる。12月にはホームであるFighting NEXUSでチョークを極め、一本勝ちで復活。さらに上を目指すためベルトを返上し、バンタム級グランプリの大勝負に懸ける。

対する田丸は修斗で“天才”の異名を取り、ONE Championshipでストロー級王者となった猿田洋祐、RIZINファイターである魚井フルスイングらにも勝利している選手。本領発揮ならず今回のRIZINで雪辱を期する渡部と高度なグラウンド戦が期待される。

もう1試合は祖根vs獅庵。RIZINでは元谷友貴、ジャスティン・スコッギンスと星を落としている祖根だが、今年1月に元UFCファイターの石原夜叉坊と対戦し判定勝ち。ビッグネームを降し、今回の一戦に繋げた。

対する獅庵は伝統派空手から総合格闘技へ進み13年にプロデビュー。その後パンクラスを主戦場とし強打を活かしてランキング5位まで登りつめる。現在はGRACHANを主戦場とし、王座まであと一歩という位置にいる(昨年行われた王座決定戦で判定負け)。

4月の開幕を前にいち早くスタートするともいえるバンタム級グランプリ。RIZINは結果だけでなく内容も問うリングだけに、4選手はトーナメント出場へ説得力ある戦いが求められる。

斎藤裕、朝倉未来の首を狙うフェザー級戦!


▼RIZIN MMAルール:5分 3R(66.0kg)※肘あり
関鉄矢(SONIC SQUAD)
vs
堀江圭功(ALLIANCE)

春からグランプリが始まるバンタム級に対し、フェザー級(66.0㎏)は秋からのグランプリが予定されている。フェザー級では王座決定戦で斎藤裕が朝倉未来を降し初代王者となったが、今大会でもクレベル・コイケと摩嶋一整(まじま・かずまさ)の一戦が組まれ、早くも戦いが激化している。

そんな階級のニューカマーとなるのが堀江圭功(ほりえ・よしのり)。伝統派空手とフルコンタクト空手、両方を学んだ堀江は高校卒業後に長崎から総合格闘家となるため上京。16年にパンクラスでデビューすると勝ち星を重ね、19年7月にはUFC参戦を果たした(3R KO負け)。朝倉未来とは練習をともにする間柄であり、複雑な気持ちをのぞかせつつトーナメント決勝で戦うことができればと公開練習で語った。

対する関は昨年8月に神田コウヤを2R TKOで降し、今回がRIZIN第2戦。現在引き分けを挟み10連勝と強さを見せており、ボクシング経験を活かした打撃で「殴って殴られてまた殴って、単純明快で面白い試合をします」と意気込む。堀江も打撃の光る選手で応戦を宣言しており、観客も望む打撃戦が繰り広げられるに違いない。クレベルvs摩嶋戦同様、査定試合の枠を越えた実力者同士のマッチメイクだ。

DEEPvsパンクラス、国内ライト級最強王者決定戦!


▼RIZIN MMAルール:5分 3R(71.0kg)※肘あり
武田光司(BRAVE)
vs
久米鷹介(ALIVE)

19年末にトーナメントを制したトフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)を追う形となっているライト級ではDEEPvsパンクラス、注目の現役王者対決が決定した。

両者は昨年揃って9月大会に参戦すると、武田光司は修斗王者の川名雄生を、久米鷹介は北岡悟をそれぞれ判定で撃破。勝利した2人がさらに今大会で雌雄を決することとなった。

小学校から高校までレスリングで全国を制してきた武田は、同じレスリング出身でオリンピアンである宮田和幸の下で総合を学び、現在までプロ戦績は12戦11勝1敗。高い勝率を誇りいまだ底を見せていない。

対する久米は07年3月のデビューから14年、キャリア序盤は組みと極めの強さが目についたが、16年9月と17年2月の徳留一樹戦ではともに打撃で優位に進め勝利するなど(2試合ともKO勝利)、ファイターとしての完成度を高めている。会見でキャリアの集大成に入っていることを語った久米は、地元・名古屋での大舞台に高いモチベーションで臨む。

久米も19年10月に当時の修斗世界王者・松本光史を降しており、今回の一戦は国内の老舗団体、修斗・パンクラス・DEEPが認定するライト級王者の中で最強を決する一番となる。ムサエフとホベルト・サトシ・ソウザによるライト級王座決定戦が待たれるRIZIN。武田vs久米の勝者は文句なくその初代王者への第一挑戦者となるだろう。

ヘビー級活性化へ 相撲vsプロレス第3弾!


▼RIZIN MMAルール:5分 3R(120.0kg)※肘あり
スダリオ剛(フリー)
vs
宮本和志(和志組)

昨年デビューし2連勝を飾った元十両・貴ノ富士のスダリオ剛。カーフキックでミノワマンを沈めた大晦日以来となる第3戦が決定した。

これまでディラン・ジェイムス、ミノワマンと対戦してきたスダリオだが今回の相手もプロレスラー。学生時代に相撲、その後アームレスリングとボディビルを経て20年のプロレスキャリアを持つ宮本和志と対戦する。

総合格闘家としてはまだまだ進化の途上にあるスダリオだが、過去2戦で勝負度胸のよさ、そしてカーフキックを使いこなす意外な器用さを発揮。2月21日のDEEPで勝利した関根“シュレック”秀樹が対戦を要求するなど、国内ヘビー級で存在感を増してきている。

まだまだ駆け出しではあるが、大きな可能性を感じさせるスダリオ。その期待を第3戦でも広げることができるか。