2021年9月に、KAAT神奈川芸術劇場<ホール>にて上演される、KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『近松心中物語』(全国ツアーあり)。本公演のメインビジュアルと、公演日程の詳細が決定した。

本年4月よりKAAT神奈川芸術劇場の新たな芸術監督に就任いたしました長塚圭史が、メインシーズンの幕開けに選んだのが本公演。出演者は、田中哲司、松田龍平、笹本玲奈、石橋静河、朝海ひかる、石倉三郎ら豪華キャスト。

飛脚宿亀屋の養子で、一途でまじめな忠兵衛(田中哲司)が、郭町で偶然出会った遊女・梅川(笹本玲奈)を見初めてしまったことで始まる元禄の悲恋。その二人の恋を後押ししようと、自分の店にあった金を無断で貸してしまう、忠兵衛の幼馴染で古道具屋の婿養子・与兵衛(松田龍平)と、与兵衛を心から慕っている女房のお亀(石橋静河)。
はじめは純粋な恋心と親切心だったはずが、そのために金に追い詰められ、世間から逃げ出さざるを得なくなる元禄時代の二組の恋の物語は、格差が問われる現在に響く、新たな『近松心中物語』だ。

こうした思いを反映して、近松の世話物としては意外性が際立つビジュアルとなった。
舞台音楽をHIP HOP界の重鎮ともいえるスチャダラパーに託し、さらにこれまで50名規模のキャストで上演されてきた名作舞台を、19名の実力派キャストが複数の役を演じ分けて上演するというKAAT神奈川芸術劇場の新芸術監督、長塚圭史の意欲作。

芸術監督就任後、初めてとなる長塚圭史の「新演出」作品。そして、神奈川芸術劇場<ホール>での大空間を生かしたチャレンジングな演出、試みに、期待しよう。

キャスト コメント

■田中哲司 (亀屋忠兵衛 役)
『近松心中物語』は蜷川幸雄さんの為に書かれた戯曲であり、完成され熟練された作品です。その秋元松代さんの名作に、最大限の敬意を払いつつ、しかしそれに囚われず、恐れず、真摯な気持ちで取り組んで行こうと思います。
これはもう、戦いだと思っています。
敵はかなり手強いです。
横浜のKAATで、長塚圭史君を始め、座組の皆でぶつかって、令和の時代に元禄の花を咲かせられる様頑張ります。

■松田龍平 (傘屋与兵衛 役)
この度『近松心中物語』をやることになりました。
長塚さんとは3回目になりますが毎回とても大きな課題を頂けるので、
今回も戦々恐々ですが、
それを乗り越えて新しい景色をみたいなあと楽しみにしています。
座組みの皆とともに夢中になって魅力的な物語を届けられるようがんばります。

■笹本玲奈 (梅川 役)
近松心中物語の梅川は、いつか和物に挑戦したときに演じてみたいと思う憧れの役でした。今まで様々なバージョンで上演されてきた歴史ある作品に、演出の長塚圭史さんをはじめ素晴らしいキャストの皆様とご一緒出来る事をとても嬉しく思っております。
ミュージカルでは洋物のドレスを着用する事が多く、日本人なのに着物を着る機会もこれまで殆ど無かったので勉強しなければいけない事が山ほどありますが、今はお稽古の開始日が待ち遠しく期待で胸が一杯です。

■石橋静河 (お亀 役)
今回、お亀というとても魅力的な役に出会えたことを嬉しく思います。
人とのつながりが希薄な今、お亀のように誰かを好きになるがあまり命を捨ててしまう、ということの意味を考えさせられます。
若気の至りと言ってしまえばそれまでですが、人との出会いは、時に命を揺さぶるほどのパワーがあるのだと私は思います。
二十代も後半に差しかかってきた今の自分の、無知さ愚直さをぶつけながら、この役に挑みたいと思います