三重県の「四日市市文化会館」が企画する演劇シリーズとして2015年からスタートした、通称“よんドラ”こと「Yonbun Drama Collection」。四日市の演劇文化を活性化するべく、これまで東海エリアのみならず関西や関東の団体や創り手も招聘し、演劇やダンスなどの公演、それらに関連したワークショップや講座、舞台美術展覧会など、毎年バラエティに富んだ企画を行ってきた。

昨年、2020年度の企画は新型コロナウイルスの影響により残念ながら中止や延期となってしまったが、7年目を迎えた今年の“よんドラ”は、万全の感染症対策を講じながら開催することを決定。東京の劇団〈江古田のガールズ〉によるワークショップの参加者募集を3月中旬より開始し、小学4年生から50代まで幅広い年代の受講者12名が参加。5月末から全13回のWSを同市の「三浜文化会館」で行い、来る7月24日(土)・25日(日)にはその参加者もアンサンブルとして出演する公演『劇団解散』を「四日市市文化会館」で上演する。この公演は〈江古田のガールズ〉にとっても初の地方公演となるだけに、要注目だ。

〈江古田のガールズ〉演劇ワークショップの様子

〈江古田のガールズ〉演劇ワークショップの様子

 
【江古田のガールズ】
娯楽(エンタテインメント)の女王。2008年、日本大学芸術学部演劇学科在学中に山崎洋平が「楽しくて面白くて分かりやすい娯楽(エンタテインメント)作品」の上演を目指して、一人で結成。信念・理念は、
①ゲストにお楽しみ頂き、お元気になって頂くこと。
②完全無欠の娯楽を目指す。
③史上最大のサービス精神を目指す。
④祭。
⑤極端。
主に「ウェルメイド的な構成力」「ジャズ的な会話力」と「日常から数cm離れたくらいのリアリティー」を基礎・基盤としたオーソドックスでシンプルなストレート・プレイを上演しているが、音楽性の強い「似非ミュージカル」や宴会芸性の強い「豪華絢爛ショー」等々を上演する場合もある。
即ち、エネルギッシュでパワフルな「娯楽(エンタテインメント)」であればなんでもありなのである。
─っぽい【江古田のガールズっぽい】「無駄に馬鹿」「無駄に派手」という意味。或いは、「徹底的に極端である」という意味。「ここまでやるか」という意味も含まれる。
─ならでは【江古田のガールズならでは】ここまで徹底的に極端に「娯楽(エンタテインメント)」=「ゲストにお楽しみ頂き、お元気になって頂くこと」を目指して活動している劇団は、小劇場界では唯一無二である。
 

また、7月3日からは、同じく東京を拠点に活動するパフォーマンスグループ〈おしゃれ紳士〉を講師に迎えたダンスワークショップ『おしゃれ紳士とダンス公演を作ろう2021』も「三浜文化会館」で実施されている。こちらも公募による8名の参加者と共に全10回のWSを行い、その成果を披露する発表公演を8月15日(日)に「四日市市文化会館」で行う予定だ。

〈おしゃれ紳士〉ダンスワークショップの様子

〈おしゃれ紳士〉ダンスワークショップの様子

【おしゃれ紳士】
主宰・コンセプトディレクターの伊東祐輔と演出を担う西川康太郎を中心に結成。主要メンバーは池田遼、井内勇希、木村和広、西川康太郎、伊東祐輔。公演やイベントによってメンバーは増減。コラボでのパフォーマンスも多数行っている男性パフォーマンスグループ。
 
『おしゃれ紳士とダンス公演を作ろう2021』発表公演チラシ表

『おしゃれ紳士とダンス公演を作ろう2021』発表公演チラシ表

〈江古田のガールズ〉と〈おしゃれ紳士〉のWSが行われている「三浜文化会館」は、2014年に閉校した小学校の建物をリノベーションした文化施設で、2016年に開設。「四日市市文化会館」から近鉄電車で2駅の場所に位置する、同市第2の文化会館だ。こちらでは前述のWSの他、リーディング公演や映画上映会も行っている。

元小学校の面影が随所に残る「三浜文化会館」

元小学校の面影が随所に残る「三浜文化会館」

まず第1弾として、〈カムカムミニキーナ〉主宰・松村武の朗読劇(2015年に松村の作・演出でカムカムミニキーナ作品として上演した『スワン・ダイブ』を朗読劇化。松村はじめ劇団員4名が出演)を7月3日(土)に開催したのに続き、8月27日(金)には〈MONO〉主宰の土田英生による初監督映画作品『それぞれ、たまゆら』の上映会&トークショーを。そして翌28日(土)には、四日市市出身で土田作品ともゆかりの深い女優・松永渚(『それぞれ、たまゆら』にも出演)と土田英生によるリーディングドラマ『Re:』の上演が予定されている。

映画『それぞれ、たまゆら』チラシ表

映画『それぞれ、たまゆら』チラシ表

〈MONO〉主宰で劇作家・演出家の土田英生

〈MONO〉主宰で劇作家・演出家の土田英生

四日市市出身の女優・松永渚

四日市市出身の女優・松永渚

尚、既に公演は終了している朗読劇『スワン・ダイブ』だが、よんぶんチャンネル(詳細はhttps://mihama-culture.com/news/735/を参照)にて7月31日までアーカイブ映像を配信中につき、興味のある方はこちらもぜひご視聴を。