2021年11月14日(日)〜12月5日(日)シアタートラムほかにて上演される、『愛するとき 死するとき』。本公演のメインビジュアル、稽古に入る前の今の心境を綴った出演者コメントが公開された。

社会主義体制が永遠に続くかに見えた時代のやるせない愛と人生を描いた本作。生まれ育ったドイツ作品の翻訳劇を中心に、昨今の活躍が目覚ましい小山ゆうな翻訳・演出のもと、浦井健治、高岡早紀、前田旺志郎、小柳友、篠山輝信、岡本夏美、山﨑薫が、人類にとって普遍的なテーマである「愛」を通し、現実への反発と許容をより明晰に描き出す。

浦井健治・高岡早紀  撮影:牧野智晃

浦井健治・高岡早紀  撮影:牧野智晃

浦井健治 コメント

浦井健治  撮影:牧野智晃

浦井健治  撮影:牧野智晃

どんな作品をやろうかと、プロデューサーさんと共に、演出の小山さんとお会いした時、世の中が急変していく時期で、今後の作品が上演出来るのかどうかという不安や、演劇界自体の灯火を消さないようにみんなで繋がっていく心の結びつきを感じていました。それが今、緊急事態宣言というものが、私たちの生活の中に、ここまで、常にある状況になるとは。
この戯曲は、今の時代だからこそ、とても心に刺さってくると感じています。
戯曲の時代設定の中での、人の精神状態や、環境による葛藤。その中でも、人間は、青春を謳歌しようとし、群像劇として立ち上がって見えるのは生きる力であって、それは老若男女、誰もが、死というものを見つめながら、それが近いものであるかもしれないことを知りながら、懸命に生きることを全うしようとする。助け合う。繋がろうとする。その心に、戯曲が時にポップに、時に淡々と、独特のリズムで迫ってくる気がします。
今回初めて、シアタートラムという空間でやらせて頂けること。ある先輩が、浦井はトラムみたいな小屋でもどんどん芝居をやらせてもらえ! な! 面白いんだから! な! と、ニヤニヤしながら伝えてくれたこと、忘れません。そのトラム。大切に務めます。

高岡早紀 コメント

高岡早紀  撮影:牧野智晃 

高岡早紀  撮影:牧野智晃 

今回、演出家の小山ゆうなさん、主演の浦井健治さんも含めてほとんどの出演者と初共演になります。そして、シアタートラムは観客として足を運んでいましたが客席がものすごく近く、緊張感しかない劇場に私が立てることが、とても楽しみで仕方ありません。
愛と死をテーマに、小山さんがどのような演出をなさるのか、ドキドキしながら稽古に臨みたいと思います。

前田旺志郎 コメント

前田旺志郎  撮影:牧野智晃 

前田旺志郎  撮影:牧野智晃 

今回この作品に参加させてもらえることが決まった時はドキドキしました。これまで自分がやった事のない舞台であることは、台本を読んだ瞬間すぐに分かったからです。まだ稽古に入っていないのでわからない事だらけですが、未知の時間を共演者の皆様と一緒に模索しながら楽しめたらと思っております。世の中はコロナが中々収まらず危ない状況ではあると思いますが、感染対策には最善を尽くします。娯楽が少ない今だからこそ劇場に足を運び、少しでも楽しんでもらえたらと思います。

小柳友 コメント

小柳友  撮影:牧野智晃 

小柳友  撮影:牧野智晃 

新しい挑戦の日々が訪れることに正直、震えております。毎日、震えております。ですが台本を読めば読むほど不思議と高揚している自分もいます。東西に分けられていた閉塞的な世界の中でもがきながらも、
弾ける青春のエネルギーの一つになれたら幸いです。
このご時世に劇場に足を運んで下さる皆様には本当に感謝しかありません。舞台に立たせていただける喜びを胸に駆け抜けたいと思います。

篠山輝信 コメント

篠山輝信  撮影:牧野智晃 

篠山輝信  撮影:牧野智晃 

僕にとって、小山ゆうなさんとシアタートラムは、これまで『チック』と『イザ ぼくの運命のひと / PICTURES OF YOUR TRUE LOVE』という作品を共につくって来た、言わば「戦友」のような存在です。そして今回また、小山さんと、トラムで、新たな挑戦の機会をいただきました。最高に信頼する演出家と、俳優と観客を暖かく包み込んでくれる最高の劇場、そして、今回初めてお会いする素晴らしいメンバーとの新しい旅が、このコロナ禍の日本でどういう意味を持つのか。持たせられるのか。緊張とともに楽しみでなりません。感染対策を十分に講じた上で、劇場でお持ちしております。

岡本夏美 コメント

岡本夏美  撮影:牧野智晃

岡本夏美  撮影:牧野智晃

役者を始めてから、いつかは立ちたいと胸に抱いていた、シアタートラムでの公演。有難い気持ちと同時に、数々の名作を観てきたこの場所で、自分がどういう姿なのか……想像もつかない緊張感も溢れ出てきます。尊敬する先輩方の胸を借りるつもりで、思い切りこの作品に飛び込み、数々の役柄と共に、悩み葛藤し、強く生きられたら、と思います。 そして、この作品の、
抑圧のかかる日常の中で、愛を知り、時に下を向き、また前を向いて 歩いていく、そんな人々を色濃く表現し、皆様の心に何か残るように演じたいと思います。

山﨑薫 コメント

山﨑薫  撮影:牧野智晃

山﨑薫  撮影:牧野智晃

人が避けては通れない「愛するとき」や「死するとき」。
コロナ禍、このタイトルに大きく心を揺さぶられている自分がいます。
台本に初めて目を通した時、句読点のない文字の羅列に大変魅力を感じました。
切れ目のない羅列に、作者の「分断」への大きな投げかけが伝わってきます。
役者としてこの作品の言葉を、どう区切り「分断」を掘り下げていけるか。
素晴らしいチームの皆様との稽古に、全身全霊で取り組みたいと思います。