2021年10月1日(金)にUnlucky Morpheusのワンマンライブ『XIII』がチームスマイル豊洲PITにて開催された。本記事では、同公演のオフィシャルレポートをお届けする。

台風の直撃も予想された2021年10月1日、Unlucky Morpheus(アンラッキー・モルフェウス 通称:あんきも)の活動13周年を記念したワンマンライブ『XIII (サーティーン)』がチームスマイル/豊洲PITにて行われた。

このライブは当初2020年6月に神田明神ホールで予定されていた、『玄音参詣〜江戸の陣〜』が新型コロナウィルス感染拡大の影響で延期となり、その待望の振替公演として実施されたが、会場が変更される事によりバンド史上最大規模のライブとなった。

Unlucky Morpheus

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客電が落ち、荘厳かつ優雅なSE「Unfinished」から続けて、ゲーム『ファイナルファンタジーVIII』の世界観を題材にした「Unending Sorceress」でライブは幕を開けた。そして2020年7月リリースのアルバム『Unfinished』が、MCを挟みながら次々と披露された。セット中には、Guns ‘N’ RosesのSlashがTwitterで賛辞を送った事でも話題になった、Jillによるアグレッシヴなヴァイオリンソロが場内を大いに沸かせた。そして、アルバム最後を飾る、シューベルトの「未完成」を大胆にもイントロに取り入れたパワーメタル大曲、「Carry on singing to the sky」では、物語の大団円すら感じさせるような演奏でオーディエンスを圧倒した。

Unlucky Morpheus

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続いて、先月に緊急配信リリースをされた最新楽曲である「”M” Revolution」、小川洋行によるベースソロから各メンバーの超絶技巧を遺憾無く発揮する、プログレ要素満載のインストナンバー「Spartan Army」でライブは折り返し地点を迎えた。楽器隊が観客を熱狂させた流れから、今度はボーカル・Fukiの歌唱力で存分に堪能できる、カホンやブルースハープを組み込んだアコースティックセットで「Wings」、「願いの方舟」の2曲が披露された。

Unlucky Morpheus

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そして、特に旧来のファンにとってはスペシャルなサプライズであり、今回のライブのハイライトとも言えるかもしれない、2015年に同人CDとしてリリースされたコンセプトアルバム、『Vampir』を完全再現するという、特別なセットが繰り広げられた。ヴァンパイアをテーマとしたストーリー性を感じさせる楽曲が紡がれていき、会場はゴシックでダークな雰囲気で包まれた。

その勢いのまま、ライブ本編は2018年リリースの結成10周年の記念碑的アルバム『Change Of Generation』より表題曲で幕を閉じる事となった。続くアンコールも同アルバムからのチョイス、「Knight of Sword」からFUMIYAによるワイルドなドラムソロを経て「Black Pentagram」と、バンドの持ち味である疾走曲“メロディック・スピード・メタル”の連発で、最高の速度と熱量を維持したままでヘヴィメタルの宴は終わりを告げた。

Unlucky Morpheus

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2008年の結成より、同人音楽とヘヴィメタル2つのシーンの架け橋として活動を続けてきたUnlucky Morpheus。コロナ禍で思うような活動ができない中、配信ライブ(YouTubeでのアーカイブ配信、YouTubeメンバーシップ、無観客ライブ配信など))や配信シングルのリリースなど、オンラインの世界をフル活用した展開で、常にファンと寄り添いながらワンマンライブへの意気込みを示し続けてきた。

今回のライブは、Unlucky Morpheusが現在において持つ勢いと、過去へのトリビュートを余す事なく盛り込んだ、キャリアの総括といえる約2時間に及ぶ内容となった。このような大きな会場で、卓越したスキルを持つそれぞれのメンバーのパフォーマンスがより一層映えるバンドである事を改めて認識させられた。歓声がNGという今日のライブに関する規制があったものの、詰め掛けたオーディエンスの興奮を感じる事も出来た。それは、バンドの未来に向けてのさらなる飛躍を多くの人々に予感させた事だろう。

撮影=大塚秀美

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