2022年公開のアニメ映画『グッバイ、ドン・グリーズ!』が第34回東京国際映画祭ジャパニーズアニメーション部門出品作品として招待された。本イベントにキャストである花江夏樹、梶裕貴、村瀬歩、花澤香菜、そして監督のいしづかあつこが登壇して本作の魅力を語った。以下、オフィシャルレポートを引用する。

主演の花江は作品の印象について聞かれ、「アフレコの段階でかなり画が出来上がっていて、めちゃくちゃ奇麗だなと思いながらアフレコしていました。そこに音楽がついて、セリフが入って、作品が更にグッと良くなったなと思います。あとは僕もいつかレッドカーペットを歩きたいです(笑)」とコメント。映画が初お披露目になるということで気持ちを聞かれたいしづか監督は、「すごく嬉しいです。初お披露目なので珍しく昨日の夜から寝付けていないんです(笑)今日は言葉少なめにしようと思いますのでよろしくお願いいたします(笑)」と話すも、即座にキャスト陣から突っ込みを受け、和気あいあいとした姿を見せた。

高校生たちの青春模様を演じるにあたって気つけたことを聞かれた花江は、「高校生になりたての年齢なので、会話には特に意味はないけど何となく反射で喋る感じと言いますか、ニュアンスよりもテンポを重視して会話するシーンが多かったのでそこですかね」とコメント。梶も「日常会話のテンポに高校生らしさを反映できるように意識しつつ、そうしたシーンがあることでシリアスなシーンがより際立つと思うので、そのあたりも意識しました」と言葉のテンポについて言及、村瀬は「2人が10代の半ばくらいのお芝居をされている中で、自分はすごく子どもっぽいところやすごく大人っぽい部分がある役でした。なのでその部分を悩みながらやっていましたね」と語った。ヒロインを演じた花澤は「周りがまだ夢とかを見つけられていない中で、チボリちゃんはカメラという自分にとって大事なものを持っている子なんです。なので周りよりはちょっと大人っぽい感じを意識しました」と自身の役柄について話した。

そんな彼らに対してどのような指示を出したのかと聞かれたいしづか監督は「“等身大の男の子たちです”と先ずお伝えしました。ただそこに加えて決して自立した少年ではなく、幼く駄々をこねてほしいという伝え方をしました。特に花江さんには出来るだけナチュラルに心の内を秘める間もなく脊髄反射で喋っちゃうというような肩の力が抜けた感じをお願いしました。こういうお芝居は本当に上手な方でないと強弱の表現が非常に難しいんですが、キャラクターはとても生き生きしていますので、楽しみに観て頂けたらと思います」と声優たちの演技を絶賛した。

花江、梶、村瀬の3人は一緒にアフレコをしたということで、「3人の会話が重なりまくっていて呼吸を合わせるのが難しいシーンが多かったです。お2人と一緒にリズムを合わせながら作っていきました」と花江がエピソードを披露。

梶と村瀬も「濃厚なお芝居の掛け合いを3人でやらせて頂けたのは貴重な経験でしたね。あとトトはツッコミポジションみたいな所があったので、後半声を枯らしていました(笑)それくらいエネルギッシュな現場でした」、「自分のセリフを見失いがちでした(笑)2人のテンポに追いつくのが大変で、花江さんと梶さんは水を得た魚の様にやっていくから、“いいなぁ”と思いながら見ていました(笑)すごく引っ張って貰った感じです」とそれぞれアフレコ時の裏話を明かした。

いしづか監督が手がけた「宇宙(そら)よりも遠い場所」(以下、『よりもい』)にも出演していた花澤は本作との違いについて「男の子のまだ成熟していないところが出ているなと。『よりもい』はもう少し大人っぽかったり、関わる大人がいっぱいいたのが大きな違いですかね。この映画はドングリーズだけで濃く話が展開して、丸々彼らの関係性を楽しめるのが特徴かなと思います」とコメント。いしづか監督も「『よりもい』では女の子同士の内面を掘り下げる描き方をしていました。半径二十メートルくらいで彼女たちだけの心の物語を描いていったのに対して、次は外側に向けてエネルギーを発散させていく物語を考えていこうというところで男の子のキャラクターを立てました」と語った。

本作の見どころについて聞かれると、花江は「音楽と映像だけで進むシーンが多いので、音楽シーンですかね」とコメント。梶も「印象的なのは、滝や花火のシーンの美術。本当に素晴らしくて。あとは、僕もやはり音楽ですかね。劇伴はもちろん、実は劇中にキャラクターたちが歌うシーンがありまして。声優がキャラクターの心情を描写した楽曲を歌うという形で、どうやったら彼らの気持ちを音に乗せられるかを考えて、そこにもお芝居を込められたのが印象に残っています」と音楽を挙げた。村瀬は画について言及し、「人の細かい芝居が本当にリハの段階からすごくて、特に目がめちゃくちゃ雄弁に語っていて、こだわりを感じたので、是非目に注目して観て頂きたいですね」、とコメント。いしづか監督はキャストの語る見どころを踏まえて「どこがというよりも、素直に映画の世界に身を委ねて頂けますと、私が小躍りして喜びます(笑)」と語りつつ、キャラクターの表情を挙げて「キャラクターデザインの吉松さんとは『よりもい』の時からリアルで元気で表情豊かな子たちを作りたいという話をしていて、とにかく今回も変顔をたくさんさせます!と宣言しました。アニメーションのキャラクターってあまり輪郭を崩して描かないんですけど、今回は輪郭崩しながらいきました」と本作ならではの魅力を訴えた。

ここで花江から本作の公開日が2022年2月18日(金)に決まったとの発表があり、花江は「覚え方は花澤さんの誕生日の一週間前でお願い致します(笑)」とアピールし、イベントは終了した。

公開日が待ち遠しい本作、劇場で見れるその日を楽しみにしたい。