2022年のグラミー賞で「最優秀オーケストラ演奏賞」を受賞した指揮者、ヤニック・ネゼ=セガンの新作 『Beethoven: The Symphonies』(ベートーヴェン:交響曲全集)が、2022年7月15日(金)にドイツ・グラモフォンよりリリースされることが決定した。今作はヨーロッパ室内管弦楽団と共演し、大好評を博したバーデン=バーデン祝祭劇場夏の音楽祭でライヴ録音されたものだ。 

カナダ出身の指揮者、ヤニック・ネゼ=セガンは、モントリオール音楽院で指揮、ピアノ、作曲、室内楽を学び、卒業後、指揮者カルロ・マリア・ジュリーニに師事。2000年からモントリオール・メトロポリタン管弦楽団の芸術監督および首席指揮者、2008年からロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の首席客演指揮者を務め、2017年からヨーロッパ室内管弦楽団の名誉団員に。2018年9月からは、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場の第3代音楽監督に就任している。 

今作は、2020年4月にベートーヴェン生誕250周年を記念して企画されていたネゼ=セガンとヨーロッパ室内管弦楽団の共同プロジェクト。当初は新型コロナウイルスの影響で延期になってしまったが、2021年7月、1年越しのコンサートが実現した。交響曲第9番にはソリストとしてシボーン・スタッグ(ソプラノ)、エカテリーナ・グバノヴァ(アルト)、ヴェルナー・ギューラ(テノール)、フローリアン・ベッシュ(バス)、アクサンチュス合唱団を迎え、録音された。ヨーロッパ室内管弦楽団はネゼ=セガンと共に2014年にシューマン、2017年にメンデルスゾーンの全曲録音を行っているが、ベートーヴェンの交響曲全集は、1991年の初代名誉団員ニコラウス・アーノンクールとの録音以来初となる。 

また、この企画ではベートーヴェン・アーカイブの音楽学者、ベアテ・アンジェリカ・クラウス博士が複数の原典から復元したアーティキュレーションと表現を校訂した「新ベートーヴェン全集」(ブライトコプフ&ヘルテル社出版)を使用しており、この版の交響曲全集録音は今回が初めて。特に注目すべき点は、ベートーヴェンの原譜で再発見された交響曲第9番のダブルファゴットのパートが初めて使用されていることだ。

ネゼ=セガンは今作について「私はベートーヴェンの音楽が今日、私たちをどう驚かせてくれるかということに興味があります。私たちの演奏は聴衆がこの音楽をあたかも初めて耳にするかのように感じさせるべきなのです。それが私の目標です。」とコメントしている。 

なお、6月10日(金)より「交響曲 第7番 イ長調 作品92 第2楽章:Allegretto」の先行配信がスタートしている。