2023年2月4日(土)から5月21日(日)まで、大阪の中之島にある国立国際美術館にて、『ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展ーピカソ、クレー、マティス、ジャコメッティ』が開催される。

パウル・クレー「子どもの遊び」 1939年 糊絵具・水彩、厚紙 42.8 x 32.3cm ベルリン国立ベルクグリューン美術館 (c) Museum Berggruen – Nationalgalerie, SMB / bpk / Jens Ziehe

パウル・クレー「子どもの遊び」 1939年 糊絵具・水彩、厚紙 42.8 x 32.3cm ベルリン国立ベルクグリューン美術館 (c) Museum Berggruen – Nationalgalerie, SMB / bpk / Jens Ziehe

同展覧会は、ドイツ生まれの美術商であり稀代のコレクターであるハインツ・ベルクグリューン(1914〜2007年)のコレクションを収蔵する「ベルリン国立ベルクグリューン美術館」の主要作品を初めて一堂に展示するもの。パブロ・ピカソを中心に、パウル・クレー、アンリ・マティス、アルベルト・ジャコメッティなど、ベルクグリューンが敬愛した同時代の4人の芸術家たちに加え、彼ら4人が師と仰いだモダンアートの祖、ポール・セザンヌといった粒選りの作品が展示される。来日する97点のうち、76点が日本初公開。そこに日本の国立美術館の所蔵・寄託作品11点を加えた計108点が展示される。主要作品がまとまった形で国外に貸し出されるのは初めてで、非常に貴重な機会となる。

アンリ・マティス「⻘いポートフォリオ」1945年 油彩、カンヴァス 55.3 x 46.7 cm ベルリン国立ベルクグリューン美術館 (c) Museum Berggruen – Nationalgalerie, SMB / bpk / Jens Ziehe

アンリ・マティス「⻘いポートフォリオ」1945年 油彩、カンヴァス 55.3 x 46.7 cm ベルリン国立ベルクグリューン美術館 (c) Museum Berggruen – Nationalgalerie, SMB / bpk / Jens Ziehe

ベルクグリューンは同時代の最大の画家としてピカソに心酔しており、画家本人とも交流しながら作品の収集に没頭してコレクションを拡大させた。同展出品作のうち、日本初公開35点を含む約半数がピカソの作品という充実のボリューム。ピカソの画業の各時代を代表する名品が揃うのは、同展の大きな見どころのひとつだ。

同展は「序」と「Ⅰ〜Ⅶ」の全8章から構成される。生涯にわたりスタイルを大胆に変貌させながらも、常に時代の生の実感を宿した作品を生み出し続けたピカソ。彼の初期から晩年までの画業を縦軸としつつ、同時代の創造的で個性的な作家の作品と共に紹介することで、ふたつの世界大戦を挟むモダンアートの展開と達成を辿る。

ベルクグリューンが初めて入手した記念すべきピカソ作品「眠る男」や、いずれも日本初公開の「緑色のマニキュアをつけたドラ・マール」、「座るアルルカン」を展示。ベルクグリューン美術館のコレクションを代表する作品であり、第二次大戦中のピカソの最重要作品のひとつ「大きな横たわる裸婦」といった貴重な作品が一堂に会する。

【日本初公開】アンリ・マティス「雑誌『ヴェルヴ』第4巻13号の表紙図案」1943年 切り紙、カンヴァスに貼り付け 38.1 x 56.8 cm ベルリン国立ベルクグリューン美術館、ベルクグリューン家より寄託 (c) Private Collection, on loan to Museum Berggruen – Nationalgalerie, Staatliche Museen zu Berlin / bpk / Jens Ziehe

【日本初公開】アンリ・マティス「雑誌『ヴェルヴ』第4巻13号の表紙図案」1943年 切り紙、カンヴァスに貼り付け 38.1 x 56.8 cm ベルリン国立ベルクグリューン美術館、ベルクグリューン家より寄託 (c) Private Collection, on loan to Museum Berggruen – Nationalgalerie, Staatliche Museen zu Berlin / bpk / Jens Ziehe

他にもピカソ、クレー、マティス、ジャコメッティも大きな影響を受けた「近代絵画の父」ことポール・セザンヌの「セザンヌ夫人の肖像」や最晩年の水彩「庭師ヴァリエの肖像」が出展。ピカソと並ぶ20世紀の巨匠アンリ・マティスの油彩、素描、彫刻、そして切り絵作品の「雑誌『ヴェルヴ』第4巻13号の表紙図案」や「縄跳びをする⻘い裸婦」が、いずれも日本初公開される。さらに造形的な考察とロマン主義的な想像力が融合したパウル・クレーの「中国の磁器」(日本初公開)なども紹介。そして最終章では、人物像をテーマとした第二次大戦後のピカソ、マティス、ジャコメッティの作品を展示する。

【日本初公開】アンリ・マティス「縄跳びをする⻘い裸婦」1952年 切り紙、 紙の支持体 145 x 98cm  ベルリン国立ベルクグリューン美術館 (C) Museum Berggruen – Nationalgalerie, SMB / bpk / Jens Ziehe

【日本初公開】アンリ・マティス「縄跳びをする⻘い裸婦」1952年 切り紙、 紙の支持体 145 x 98cm ベルリン国立ベルクグリューン美術館 (C) Museum Berggruen – Nationalgalerie, SMB / bpk / Jens Ziehe

ベルクグリューンは作品を購入すると、アンティークの額を探し出して組み合わせた。たとえば、ピカソの「黄色いセーター」(日本初公開)のために「アカンサスの葉をダイナミックに彫りこんだ、金塗りの17世紀前半のスペイン製の額」を合わせることで、描かれたモデル女性のドラ・マールの濃厚な表情を強調した。画商としての経験と人脈を活かしながら、生涯作品収集を続けたベルクグリューンの情熱、絵にぴったり合う本物の額を見つけるために奔走した彼のコレクターとしての鋭い審美眼もうかがい知ることができる。彼が敬愛した20世紀の芸術家たちによる人間像は、開放的な空間の中で存在感と生命力を放ち、時代を超えて人々の心を動かす。

アルベルト・ジャコメッティ「ヴェネツィアの女 Ⅳ」 1956年 ブロンズ 116 x 15.5 x 33.5cm ベルリン国立ベルクグリューン美術館 (C) Museum Berggruen – Nationalgalerie, SMB / bpk / Jens Ziehe

アルベルト・ジャコメッティ「ヴェネツィアの女 Ⅳ」 1956年 ブロンズ 116 x 15.5 x 33.5cm ベルリン国立ベルクグリューン美術館 (C) Museum Berggruen – Nationalgalerie, SMB / bpk / Jens Ziehe

『ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展』は2023年2月4日(土)〜5月21日(日)まで大阪・国立国際美術館で開催。前売券は2023年2月3日(金)まで、イープラスにて発売中。