声に存在感のある声優と本格的なクラシック演奏家の組み合わせで、作曲家のユニークなライフ・ストーリーとその音楽を楽しめるコンサートとして生まれた『クラシカル・レジェンド・コンサート』。狂言回し的に、声優のナレーションで進行してもらいつつ、時に作曲家となりきって朗読劇のように、作曲家の物語を演じたりする中、本格的なクラシック演奏家の生演奏も聴けるという、ありそうでなかった「朗読劇」と「クラシック・コンサート」のハイブリッド・スタイルで好評を得てきたこのシリーズも、ドビュッシー編・ラフマニノフ&スクリャービン編に続いて、ついに3回目の企画となった。今回は、シューマンとその妻クララの愛の物語を軸に、その愛と音楽の関連性を目と耳で感じてもらいながら、これまでのクラシック・コンサートでは得られなかった深い感動と音楽への理解を感じられそうだ。
今回もピアノを担当する石井琢磨は、今年6月〜7月にかけてベルリン交響楽団とのシューマンのピアノ協奏曲を引っ提げての全国ツアーが発表されている。このたび未発表であった名古屋公演の詳細も明らかとなり、2月22日(土)20:00よりチケットの発売もスタートする。
数日前に行われた、声優の岡本信彦も入っての初のリハーサル現場にお邪魔して、ピアニストの石井琢磨に少しお話を聞いた。
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――(『クラシカル・レジェンド・コンサート』では)シューマンの「ピアノ協奏曲」第1楽章ついに初披露されるんですね?
そうですね。僕自身も少しドキドキしていますが、やはりシューマンのピアノ協奏曲はやりがいのあるいい曲だなと改めて感じています。
――今回は、オーケストラ・パートは髙木竜馬さんが担当されるんですね?
ベルリン交響楽団との共演の前に、シューマンの協奏曲の初披露を、一番の親友で、確かな技術をもった竜馬に支えてもらえるのは、大変ありがたいですね。
――岡本さんとの初合わせいかがでしたか?
岡本さんの朗読と演技って本当にいつも凄いなと思います。シューマンがそこに現れて、僕にさあ弾きなさいって言ってくれているかのような(笑)。いや、本当にそのくらいのリアルな感じがあって、演奏する方も着火されて、気分が高まるんですよね。
――シューマンとクララの物語を石井さんはどう感じていらっしゃいますか?
シューマンにとって本当にクララって重要な人で、本当に彼の創作のミューズだったんだと思います。ある時期以降の作品は、本当にクララの姿が必ず見え隠れして、本当に彼女のことを愛していたんだと思いますね。僕がよく弾いてきた「献呈」は結婚直前にクララに捧げられた歌曲集の1曲ですし、歌詞もストレートですよね。ピアノ協奏曲もクララに弾いてもらうために書いたものですし。そして、シューマン夫妻と若きブラームスの関係性も運命の悪戯のようなものを感じさせますよね。ここしばらく自分の中でも大事に弾き続けてきたブラームスの「間奏曲」もお聴かせしながら、岡本さんがそのあたりをどう演じるのかも見所です。若きブラームスが、デュッセルドルフのシューマン家を訪ねて、その街にそのまま滞在した一カ月の間に書き上げた、F.A.E.ソナタのスケルツォも、竜馬と大槻桃斗さんが弾くことになりました。
――ヴァイオリンの大槻桃斗さんとリアル・トラウムのテノールの鳥尾匠海さんも追加参加が決定となり、シリーズ一賑やかなコンサートになりそうですね。鳥尾さんはオリジナルの「献呈」を歌われ、琢磨さんもリスト編曲の「献呈」を弾かれて、この2つを聴き比べられるのもユニークですね。
なかなかないですよね。歌曲の「献呈」は、リスト編を聴きなれているとテンポが速くて少しビックリするかもしれませんが、それがまた愛の昂ぶりみたいなものを感じさせてくれて味わい深いんですよ。
――来月も大阪でオール・シューマン・プログラムのコンサートに茂木大輔マエストロとご一緒されたり、ベルリン交響楽団と共演ツアーをされたり、シューマン漬けの一年になりそうですね。
本当にそうですね。もともと好きな作曲家なので、この機会にぐっと距離を縮めて自分の中でのシューマンをより深化させて、皆さんにお届けしたいと思っています。詳細が発表出来ずにいた、ベルリン交響楽団との名古屋公演もやっと皆さんにお伝え出来て良かったです。
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取材・文=神山薫


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