新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3月1日に予定されていた開催が5カ月延期されていた「第9回ytv漫才新人賞決定戦」が2日、大阪市内の同局で開催され、コンビ結成10年目の「ビスケットブラザーズ」が最終決定戦で「ニッポンの社長」を破って優勝。賞金100万円を手にした。

 コンビの1人が新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者と認定された「マユリカ」が棄権する非常事態。番組開始15分前、読売テレビが「マユリカ」の棄権を発表。「マユリカさんの1人が、一緒に仕事をした方がPCR検査で陽性と判定されたため、大事をとって出場を辞退されました」と説明。6組で行われるはずの決勝が5組となった。

 「ビスケットブラザーズ」の原田(28)は「ニッポンの社長、マユリカと3組でユニットを組んでいつもライブをやってきた。仲間なんで。(出ていれば)マユリカが優勝だろうと思っていた」と自身の優勝の喜びに加えて、出場できなかったマユリカの2人をおもんぱかった。きん(29)も「マユリカも出て、(ネタを)やって勝ちたかった」と語った。

 トップで出場したビスケットブラザーズは第1Rで「高級旅館」ネタで559点の最高得点。決勝Rでは「高級キャバクラ」のネタで決勝の相手「ニッポンの社長」との差を広げ優勝を決めた。「賞レースで初めての優勝」と喜んだきんは、結果が出る前から涙。「ネタで失敗したんで、なんか涙が出て」と苦笑い。相方の原田は「決まる前からグズグズだったで、冷めた目で見てました」と笑いを誘った。

 漫才、コントを両方こなす二刀流の2人。気持ちの悪さが持ち味で「自分たちは、どちらも太くて、それでも人気があるようになれば。気持ち悪いと言われている後輩たちの希望になれる」と使命感ばりばり。昨年は「キングオブコント」のファイナリストとなったが6位という結果に。「今年の目標はキングオブコントでリベンジすること」ときん。優勝賞金100万円の使い道を「洗濯機を買いたい」と話し、原田は「10年ずっとこの衣装なんで。スーツでも作りたい」と目を細めた。

 今大会は関西を拠点に活躍する芸歴10年目までの若手の中から、選考会を勝ち上がった蛙亭、カベポスター、ビスケットブラザーズ、紅しょうが、ニッポンの社長、マユリカの6組が決勝に進出(マユリカは棄権)。過去8回の優勝者では銀シャリ、霜降り明星らがのちにM―1王者となって、全国区へと駆け上がって行った。