2020年東京五輪のゴルフ会場となる霞ケ関カンツリー倶楽部(CC)は20日、埼玉県川越市で臨時理事会を開き、女性を正会員として認めていない規則を変更することを決めた。差別を禁じた五輪憲章に抵触すると問題視した国際オリンピック委員会(IOC)の要請に応じる形で、会員資格を定めた定款の細則変更を議決した。五輪ゴルフ会場を巡る議論は決着に向かう見通し。

 総会には理事15人のうち14人が出席し、全会一致で定款細則の変更が決まった。木村希一理事長は取材に応じず、今泉博総支配人が「世界的な時代の流れなどから、霞ケ関CCとして将来的に考え、女性に道を開くことにした」と決定の理由を述べた。

 会員資格の制限は、小池百合子都知事が1月の会見で「女性が普通にプレーできないのは違和感を感じる」と批判したことから注目を集めてきた。霞ケ関CCは2月7日の理事会で初めて意見を交換。同19日、26日、3月11日に正会員への説明会を開き意見集約した。

 90年近い歴史を持つ名門クラブで正会員は約1200人。週末に利用できない週日会員や家族会員の女性は200人を超える。最近は世界の伝統クラブが次々と性差をなくしておりルールは時代遅れと指摘されていた。

 クラブもそれは自覚しており、理事らは規則変更を拒否して五輪開催を返上するのは現実的でないと認識していた。ただ反対派への配慮を示す必要があり、約2カ月の時間がかかった。五輪会場決定から3年以上たった後に指摘され、外圧で変更させられることに反対の声があった。

 25日には十数億円を負担して改修した五輪使用コースをお披露目する。ゲストを招く晴れの日までに懸案を片付けておきたいとの意向も働いた。

 小池知事は「自主的な英断に敬意を表し、会員の皆さまの努力に感謝申し上げます」などとコメントを出した。

 ▼森喜朗・東京五輪・パラリンピック組織委員会会長 五輪憲章の精神に合致する改定を決議されたと連絡をいただいた。心から敬意を表するとともに、会員のご協力に感謝申し上げる。組織委としてもしっかりと準備を進めてまいります。

 ▽霞ケ関カンツリー倶楽部(CC) 1929年(昭4)にオープン。翌30年には世界的な名設計者C・H・アリソン氏による改造工事を実施。東西2コースからなり、32年に西コースを新設、日本で最初に36ホールを持つゴルフ場に。57年に日本初のW杯を開催。2020年の五輪コースとして使用予定の東コースは15年10月〜昨年9月、改修工事が行われた。東京都庁からは約35キロの距離にある。