広島からドラフト3位指名された智弁和歌山・林晃汰内野手(17)が8日、和歌山市内の同校で指名あいさつを受けた。高校通算49本塁打を誇る長距離砲はプロでの目標を、広島の左の日本人選手では未到達であるシーズン40本塁打に設定。同じ左打者で今季39本塁打を放った丸佳浩外野手を手本に、大打者へと成長する夢をふくらませた。

 担当の鞘師智也スカウトから広島の帽子をかぶせられると、林の顔には笑みが広がった。智弁和歌山も広島も同じ「C」マークに赤が基調のデザイン。「みなさんから似合っていると言われて、うれしい。今から入るんだという気持ちになった」。あどけなさが残る17歳の笑顔だったが、プロでの自分をイメージする顔つきは真剣そのものだった。

 「クリーンアップを打てるような選手。ホームランをたくさん打ちたいです。丸さんのような左の強打者になりたい」

 高校通算49本塁打が示すように、魅力は長打力だ。鞘師スカウトは「こんなに飛ばす高校生はいない。筒香とか、清宮タイプ」と3年間追い続けてきた。今春の選抜大会では創成館戦で一発を放つなど準優勝に貢献。高嶋仁名誉監督もほれ込んだ長打力は同年代でもトップクラスだ。

 「自分の中では特別」という本塁打について「プロでも40本打てたらいいなと思います。チャンスで1本打つ選手が理想。そこでホームランが最高の結果」と目標を掲げた。

 広島で40本塁打を達成したのは05年の新井(43本)が最後で、日本人の左打者では一人もいない。高い壁だが、決して目標はぶれない。テレビ観戦した日本シリーズは「ホームランもたくさん出て、こういう人たちみたいになりたいと思った」と自らの将来像と照らし合わせた。手本とする丸は国内フリーエージェント権の行使を明かしているが「直接、教えてもらいたい。いつか追いつけるような気持ちでやっていきたい」と残留を願った。

 現在は、智弁和歌山で現役部員とともに練習をしている。プロでの出場機会を得るために、本来の三塁だけでなく外野にも挑戦中。「長所をいかして、ファンに愛される選手が目標です」。40発の和製スラッガー誕生なら、広島の黄金期はさらに続きそうだ。(鶴崎 唯史)