ボクシングのWBA世界女子フライ級王座統一戦は14日、東京・後楽園ホールで行われ、王者・藤岡奈穂子(43=竹原慎二&畑山隆則)が暫定王者イルマ・サンチェス(30=メキシコ)を判定で下し、初防衛に成功した。

 序盤からスピード、テクニックで圧倒。ジャッジ3者全員が100―90のフルマークで藤岡を支持する完勝だった。「勝ちという結果にはホッとしています。1ラウンドからKOを狙っていたけど、相手がすごい打たれ強かった。拳が痛いです」。3回に右ストレートでぐらつかせるなど何度もチャンスがあっただけに、KO勝ちを逃し、悔しさものぞかせたが、暫定王者を退け「統一できたのでよかったです」と安どの表情。

 藤岡は昨年3月にWBA女子世界フライ級王者を獲得して4階級制覇。同12月にはWBO女子世界ライトフライ級王座獲得も獲得、日本人では男女を通じて初の5階級制覇を達成。WBOライトフライのタイトルを返上して臨んだ一戦で、これまでとは違った姿を見せた。

 サンチェスは「藤岡の映像を見て練習をしてきたが、今までの藤岡選手は前に前に攻撃してくる印象だったが、この試合は左右に動き、カウンターも多かった。違うスタイル、いろいろな引き出しを持っているのがすごいと感じた」と脱帽した。

 藤岡自身も「パンチの精度は良かった。年齢的な衰えよりも、まだ“伸びしろ”にフォーカスしている」と手応え。女子ボクシング界のレジェンドは「43歳でもやれることを見せられた。若い人たちの手本になるボクシングをすることもモチベーションになっている」と笑った。

 次戦は未定とあり、リング上では「当面、試合がないので相手をしてくれる方を募集中です」と呼び掛けて笑いを誘いつつ、「もっと違う舞台、大きな舞台に立ちたい」とさらなるステップアップを誓っていた。