◇第99回全国高校野球選手権沖縄大会決勝 興南15―1美来工科(2017年7月16日 沖縄セルラー那覇)

 14点リードの最終回。指笛が鳴り響き、オレンジ色に染まった一塁側のボルテージは最高潮だ。今夏初先発の1年生左腕、興南(沖縄)・宮城が3者連続三振で13奪三振。「緊張もあったけど、自分でできる力を出そうと思った」。2年ぶりの聖地への扉を開いた左腕は歓喜の輪の中で喜びを爆発させた。

 背番号11の宮城は準決勝までの5試合は全て救援登板。我喜屋優監督は「ふてぶてしかったんで大丈夫と思った」とエース川満を温存し、強心臓のスーパー1年生に決勝の先発を託した。宮城は10年にエース左腕・島袋を擁して史上6校目の甲子園春夏連覇を果たした興南に憧れて入学した。1メートル74だった島袋より一回り小さい1メートル70。そして、トルネード投法。春夏連覇エースと姿がダブった。指揮官も「よく投げたね」とにんまりだ。

 打線は昨秋の決勝、今春の3位決定戦で敗れていた美来工科を相手に18安打15得点。沖縄県高野連が発足した1956年以降の沖縄大会決勝では16年の嘉手納の11点を更新する記録的猛打で強力援護した。4番・福元主将が初回の左越え2点適時打など3安打4打点。4回まで毎回の14得点で勝負を決めた。

 自己最速142キロを記録した宮城は「強気の投球で全国を相手にねじ伏せたい」と宣言。甲子園に楽しみな1年生がやってくる。

 ▼ソフトバンク・島袋(10年度卒。同年に甲子園春夏連覇)母校が勝つのはうれしい。僕も刺激を受ける。甲子園はOBとして見るのが楽しみです。

 ◆興南(沖縄)1962年設立。ボクシングの具志堅用高氏はOB。