◇ウィンブルドン選手権最終日(2017年7月16日 英ロンドン・オールドイングランド・クラブ)

 車いすの部女子ダブルス決勝で上地結衣(23=エイベックス)ジョーダン・ホワイリー(25=英国)組は、第2シードのマリヨレン・バウス(29)ディード・デグルート(20=ともにオランダ)組に2―6、6―3、6―0で逆転勝ちし、4連覇を達成した。男子シングルス決勝では、第3シードのロジャー・フェデラー(35=スイス)が第7シードのマリン・チリッチ(28=クロアチア)をストレートで下し、5年ぶり単独最多8度目の優勝を大会最年長Vで飾った。

 上地のフォアハンドが相手コートの真ん中を打ち抜いた。3本目のマッチポイントを決め、ホワイリーと長い抱擁。「また一緒にプレーしてくれたジョーダンにありがとうと言いたい」と感激の涙を浮かべた。

 リオ五輪後、ホワイリーはツアーを転戦せずに休養し、今大会が1年ぶりのタッグ結成だった。その間もこまめに連絡を取り合い、ホワイリーが「何も言わなくても小さくウインクしたり、アイコンタクトだけで分かる」と言うほどの信頼関係を維持してきた。

 決勝は約2000人収容の3番コート。13年大会で一度プレーした時はほぼ空席だったというが、この日は観客もしっかり入って声援を送った。慣れないコートの広さ、観客の声援の多さに序盤は硬さを拭えず、第1セットは落とした。

 しかし第2セットから長年組んできたペアの真骨頂を見せた。「何年もやってきたからこそ劣勢でも自分たちのプレーができる」と攻撃的にシフトチェンジした。第2セットを奪い返し、最終セットは第1ゲームで相手の2本のブレークポイントをしのいだ。上地がコート横の壁に突っ込みながら返球するなど、気迫のこもったプレーでピンチを脱して一気に流れに乗った。

 今大会は車いすを新調し、ボールへの距離感など違和感を抱えながら戦ってきた。「以前と同じ体勢でも力が入らなかったりする」と車いすの調整、肉体改造など今後に多くの課題を残した。しかし再びホワイリーと勝てた喜びはまた格別。「4連覇も意識していなかった。一番うれしいのは2人での優勝を実現できたこと」と頼れる相棒との勝利の味をかみしめた。