◇セ・リーグ 巨人6―1阪神(2017年8月8日 東京ドーム)

 入団時の恩師も確信させた。東京ドームでのメモリアルへ、巨人・阿部が一気に加速した。初回1死一、二塁で力強く引っ張った。「初回のチャンスで先制点を挙げることができて良かった」。右前適時打で先制点を叩き出すと、3回にも右前打をマーク。通算2000安打へ4本と迫った。11日からの広島遠征まで本拠地で残り2試合。観戦した長嶋茂雄終身名誉監督は予言した。

 「最高ですね。時間の問題だと思います。今のバッティングなら(東京ドームで)出る可能性はある」

 01年。長嶋監督に開幕スタメンを任されてプロ野球人生が始まった。08年北京五輪、09年WBCに出場し「見たことのない投手には2ストライクまでが勝負。打てそうな球は全部打ちにいく」と学んだ。1995安打目は2ボールから岩貞のファーストストライク。1996安打目も初球を叩き「積極的にいけた」。今季打率・259に比べ、0ストライクからは・370と大きく上回っている。

 「勝ったのが大きいよ」と、38歳がチームを一つにする。5月20日のDeNA戦で、通算2000試合出場を達成。記念Tシャツが発売されると「よかったら着てください」と裏方を含めたチーム全員に配った。その日限定で選手全員が、おそろいのTシャツ姿で練習。ユニホーム以外での練習は特例だった。

 守備でも、ダイビングキャッチにジャンピングスローと躍動。自身は「まぐれ」と笑ったが、先発のマイコラスは「(阿部の守備は)野獣のように凄かった」と感謝。高橋監督も「2試合あるので、何とかここ(東京ドーム)で達成してほしい」と期待する。

 生え抜きの大卒選手で唯一の2000安打達成者・長嶋氏は好守についても、もう一度「最高だね」と絶賛した。今季初の4安打で一気に達成を予感させるほど、阿部の雰囲気はいい。「明日も打てるように頑張るよ」。東京ドームのファンが「最高です!」を待っている。 (神田 佑)

 ≪4安打以上は通算15試合≫阿部が今季4安打以上放った試合はまだないが、昨年9月7日の阪神戦では5打数5安打と爆発している。4安打以上は通算15試合あり阪神戦で3度マーク、9日先発の青柳との対戦成績は通算10打数5安打で打率・500と好相性。巨人の生え抜きでは本拠地で2000安打を達成した選手はおらず、大声援の後押しを受け阿部が初めての選手になれるか。