◇第99回全国高校野球選手権大会第6日・2回戦 三本松9―4下関国際(2017年8月13日 甲子園)

 24年ぶり3回目の出場の三本松(香川)がうれしい甲子園初勝利を飾った。東かがわ市で唯一の高校。甲子園が決まったときも市民、OBらが大喜びしたが、この日もアルプス席から大声援に応え最後まで主導権を渡さなかった。

 「声援でノビノビやれた。田舎の子ですから、積極的に行きなさい」15年から指揮を執る日下広太監督は、選手を緊張させることなく普段通りの野球を展開させた。

 「将来高校野球の指導者に」と順天堂大を卒業後、BCリーグの石川、新潟で4年間プレー。「冬が厳しいところでの野球ってどういうものか」と興味があって入団。当時石川の監督で現役時代西武などで活躍した金森栄治氏(現ノースアジア大コーチ)に指導を受け「とにかく基本の大切さ」を教わった。選手には、その日の目標を書かせ目的意識を植え付けた。6月に行われた招待試合、対早実戦で完封勝利。試合前「お前たちは甲子園に行くんだろ。そのリハーサルだと思って戦いなさい」と話し、この一戦でナインはさらに自信を深めた。

 春0勝1敗、夏は0勝2敗。本塁打を放った主将の渡辺は「これまで勝てなかった先輩たちもアルプスで応援してくれている。その人たちの分もと思って戦った」と全力で校歌を歌った。人口約3万人の東かがわ市。甲子園に市がそのまま移動してきたような熱気だった。