◇平昌冬季五輪 スノーボード・ハーフパイプ男子予選(2018年2月13日)

 男子予選が行われ、ソチ五輪銀メダルの平野歩夢(19=木下グループ)が大技を温存したまま、95・25点の3位で上位12人による決勝に進出した。3度目の五輪制覇を狙うショーン・ホワイト(31=米国)が98・50点で1位、世界選手権連覇のスコット・ジェームズ(23=オーストラリア)が96・75点で2位。12位まで予選通過する中、“3強”が順当にトップ3を占めた。

 2回目の点数に大歓声が上がってもクールな目元はぴくりともしなかった。大技「ダブルコーク1440(4回転)」を温存しての予選3位。平野は「まあ、いつも通りな感じ。予選なんで、確実にできるように滑った」と決勝での伸びしろを十分に感じさせた。

 優勝した先月のXゲームで史上初の4回転の連続技に成功した。この日は連続どころか単発も出さず、3回転半までにとどめる予選用の演技構成。「準備してきたものが本番で決められればいい。難易度の高いものを決勝ではやりたい」と大技挑戦を誓った。

 3回目の五輪制覇を狙うスーパースター、ホワイトの最大のライバルと目されており、ミックスゾーンでは各国のメディアから何度も質問を受けた。高難度の技を次々に繰り出す平野ら若手を「モンスター」と形容し、ホワイトに質問をぶつけるメディアもあった。

 そのホワイトも3回転半の連続技こそ繰り出したが、4回転までは出さずにやすやすと予選1位をゲットした。ジェームズも最高難度の「スイッチバックサイド1260」を出すことなく、まだ余力を感じさせた。ライバルたちの滑りを見た平野は「みんな気合入って着々と決勝に向けてトライしている。まあ、いいことだと思う」とどこまでも平然とした口ぶりだった。

 もちろん内には燃えるものがある。会場には兄・英樹(えいじゅ)さんや弟・海祝(かいしゅう)さんら家族を含め多くの人が応援に駆けつけている。「知り合いというか、日本の人たちが凄く多い。モチベーションを上げられる部分もある」。日本スノーボード界初の金メダル、そして今大会の日本選手団金1号へ。歴史をつくる準備は整った。