ソフトバンクは1日、長谷川勇也外野手(35)が新型コロナウイルスのPCR検査を受けて陽性と判定されたと発表し、2日の西武戦(ペイペイドーム)の中止を決めた。プロ野球で選手の感染判明は6月19日のシーズン開幕以降では初めて。球団は2日以降に1、2軍全選手、スタッフの検査を行うが、全員の陰性が確認されるまで事実上、活動休止となる。チームとともに球界全体への影響が懸念される。

 シーズン開幕から44日目。新型コロナウイルスの感染が全国的に再拡大する中、ついに選手からも感染者が出た。球団は午後10時からオンラインで緊急会見を開き、長谷川が感染したことを明らかにした。後藤芳光球団社長は「起こり得ることだとは思っていたが、実際に問題の重さを感じている。今まで以上に(感染拡大防止の)体制づくりに取り組んでまいりたい」と神妙な面持ちで話した。

 長谷川は7月7日に右脇腹の筋挫傷のために出場選手登録を抹消され、福岡県筑後市のファーム施設で調整を続けた。同28日のウエスタン・リーグ、阪神戦で実戦復帰したが、同31日に微熱が出て、8月1日にPCR検査を受け陽性判定が出た。この間はファーム施設と自宅の往復のみで外出、会食などへの参加はないという。1軍選手との接触はないが、同施設内の寮で生活する若手の1軍選手もいることから、専門家に相談。スタッフらを経由しての感染の可能性も否定できないとして、2日にペイペイドームで予定された西武戦の中止を決めた。対戦相手だった阪神の選手を含め濃厚接触者の特定は1日時点ではできていない。

 三笠杉彦GMは「NPBに報告した。試合実施については専門家の意見を聞いた上で判断した。主催球団とNPBで協議をし、西武ライオンズ球団のご了解を得て中止とした」と説明した。

 ソフトバンクは7月22、23日に行ったPCR検査で所属の計202人が陰性だった。長谷川の感染を受け、球団は2日以降に選手、スタッフらの再検査を行い、結果が出るまでファームの活動は中止する。1軍は4日から楽天生命パークでの楽天6連戦があり、3日に仙台移動を予定しているが、同GMは「(検査)結果をもって決める」とした。

 孫正義オーナーの意向もあり、5月下旬に新型コロナウイルスの抗体検査をチーム独自で実施するなど感染防止に取り組んでいたが、7月に2軍施設でも勤務する球団従業員とペイペイドームの場内案内をするアルバイト従業員の2人が陽性と判定されていた。

 ◆長谷川 勇也(はせがわ・ゆうや)1984年(昭59)12月22日生まれ、山形県出身の35歳。酒田南で2年夏、3年春夏と3季連続甲子園出場。専大を経て、06年大学・社会人ドラフト5巡目でソフトバンク入団。13年に打率.341で首位打者、198安打で最多安打のタイトルを獲得した。1メートル80、88キロ。右投げ左打ち。

 【長谷川の直近の行動歴】

 ☆7月28日 タマスタ筑後でのウエスタン・リーグ、阪神戦に3番・左翼で先発出場。

 ☆29日 午前10時から午後7時までファーム施設で、練習参加。同・阪神戦に3番・DHで先発出場。

 ☆30日 午前8時から午後4時までファーム施設で、練習参加、同・阪神戦に4番・左翼で先発出場。

 ☆31日 午前8時から午後2時までファーム施設で、練習参加。同夜、就寝時に咽頭に若干の違和感、37.3度の微熱。

 ☆8月1日 午前7時に37.2度の微熱。咽頭の違和感は消失。同日PCR検査を受け、午後3時に陽性判定。保健所の指示で自宅待機。

 【プロ野球選手のコロナ】

 ▼3月26日 阪神・藤浪と長坂、伊藤隼の3選手がPCR検査を受ける。

 ▼27日 球団が3選手の陽性を発表。チームは活動停止に。

 ▼4月7日 藤浪が退院し「多大なご迷惑とご心配をお掛けした」と謝罪。

 ▼6月3日 巨人の坂本と大城がPCR検査で陽性反応。無症状ながら抗体検査を経て判明した。

 ▼4、5日 坂本と大城が回復確認のために受けたPCR検査で連日の陰性反応。

 ▼12日 坂本と大城が退院。