◇交流戦 阪神1―4西武(2025年6月12日 ベルーナD)

 試合前時点で防御率1・54と安定感抜群の阪神の助っ人右腕でも、負の流れを止められなかった。先発・デュプランティエは立ち上がりから本来の姿とは程遠く、特に制球に苦しんだ。来日最多の4四死球を与え、来日最短の4回で降板。5安打4失点(自責3)で3敗目を喫した。

 「全くマウンドの影響とかではない。本当に自分が制球できなかった部分だけです。マウンドの違いとか、(この球場特有の)湿気のせいとかではなく、自分自身、制球ができなかったところが課題だと思う」

 ベルーナドームでは3月12日のオープン戦で先発経験があるとはいえ、相手は連夜の逆転勝ちを飾っていた打線。難しい状況での登板だったが、言い訳は一切しなかった。初回に森下のソロで幸先良く先制点をもらいながら、その裏、1死から滝沢に四球。続く牧野への5球目が暴投となって走者を得点圏に進めると、ネビンの中前適時打で追いつかれた。

 2回は、先頭の山村の右中間への打球が佐藤輝のまずい守備もあって三塁打となると、1死後に長谷川に左前勝ち越し打を献上。3回2死では中村剛への内角直球がシュート気味に抜けて死球となった。4回も先頭の源田への四球から2点を失うなど、最後まで制球が定まらなかった。

 「先発投手として、0点に絶対抑えるんじゃなくて、失点してもそれを最少に抑えること。それが大事だったんですけど。何とか最少失点で止めて6回まで投げ切ることが自分の仕事だったが、中継ぎにも負担をかけてしまった」

 チームの連敗を止めることもできず、責任を背負った。ただ、前回5日の日本ハム戦では7回途中までを2安打無失点、12奪三振の快投。本来の力がこんなものではないのは、証明済みだ。研究熱心な頭脳派右腕なら、この夜の悔しさも糧としてくれるはずだ。(山添 晴治)