数年前にはベイル、ベンゼマ、クリスティアーノ・ロナウドの“BBC”が、FCバルセロナのメッシ、スアレス、ネイマールの“MSN”と並んで世界中で猛威を振るった。それ以降、レアル・マドリーの攻撃ユニットは未完となっている。

10月31日のウエスカ戦を4-1で勝利したレアル・マドリーだが、この試合ではマドリーのトリデンテのうち1名が必ず足手まといとなる現象が再び確認された。ベルギー代表FWエデン・アザールとフランス人FWカリム・ベンゼマが目立つ中、今回はマルコ・アセンシオが振るわなかった。

レアル・マドリーはかねてからアザールの登場を待ち望んでいた。16ヶ月前にマドリーはこのベルギー人フォワードを1億1500万ユーロ(約140億円)で獲得したものの、怪我の影響でこれまで多くの試合で起用できなかった。元チェルシーのスター選手の392日ぶりとなる加入後2点目となるゴラッソによりマドリーはウエスカに4-1で勝利し、多くの人々が“アザール、ベンゼマ、アセンシオ、”こそがマドリーのトリデンテだと確信しているかもしれない。

しかし、それは本当なのだろうか?

ブラジル代表のヴィニシウス・ジュニオールはゴール前での決定力に欠けることが問題視されており、ルカ・ヨヴィッチとロドリゴ・ゴエスはベンチに据え置かれていることから、攻撃のメインはアザール、ベンゼマ、アセンシオの3人と考えるのは自然なことだ。
しかし、アザールは今季公式戦で70分しか出場しておらず、アセンシオはゴールレスが続いていて、攻撃力不足が改めて問われている。

■魔法の左足
マルコ・アセンシオの“魔法の左足”はまだ行方不明だが、ジダンは我慢強く、2019年7月に負った大怪我の影響で11ヶ月近く欠場を強いられたアセンシオに出場時間を与えている。しかし、6月18日にカムバックして以来、アセンシオのプレーにはイレギュラーさが目立ち、興味深いプレーをする試合もあれば先週土曜日のウエスカ戦のように存在感を発揮できないこともある。

昨季の終盤にアセンシオは計3ゴールを挙げたが、今季は開幕からまだ無得点である。しかし、ジダンはアセンシオを信頼し続け5戦(レバンテ、シャフタール・ドネツク、バルセロナ、ボルシアMG、ウエスカ)でスタメン起用し、2戦(バジャドリード、カディス)では途中出場させている。

このように、今季はまだゴールを実現していないアセンシオであるが、選手としてクオリティが高いことはうかがえる。しかし、波のあるパフォーマンスが絶対的なスタメンに変貌することを阻んでいるのだ。

アセンシオがマドリーに加入してから現在5シーズン目であるが、まだ才能は開花しきれていない。リーガで計13ゴール、コパ・デル・レイで8ゴール、スーペルコパで2ゴール、欧州CLで6ゴール、UEFAスーパーカップで1ゴールという成績ではまだ不十分だ。

またエデン・アザールもまだまだ十分とは言えない。マドリー加入以来のゴール成績はわずか2で当初の予想をはるかに下回っている。興味深いことに31日のウエスカ戦でのゴール直後のアザールの表情は歓喜に満ちていなかった。

マドリー加入以降のアザールの得点率は1試合につき0.08ゴール(24試合で2ゴール)となっており、彼のポテンシャルと移籍金に対してあまりにも低い。ウエスカ戦での彼の活躍が今後も続くのか、今後安定してスタメンに起用することができるのかが注目されている。

マドリーのトリデンテのうち、唯一安定しているのはカリム・ベンゼマである。このフランス人ストライカーは、ウエスカ戦で今シーズン初のドブレテ(2ゴール)を記録し、ウルグアイ人のフェデリコ・バルベルデと並んでリーガのトップスコアラーとなっている。ヨヴィッチがベンチに据え置かれていることで、ベンゼマはトリデンテの中でトップの存在であり続けている。今シーズンは全試合に出場し、49分しか欠場していない。