厳選! 2歳馬情報局(2017年版)
◆第9回:ミカリーニョ

 2歳チャンピオンを決めるGI朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)。昨年のこの一戦では、牡馬を向こうに回して1頭の牝馬が1番人気に推された。このレースに2戦2勝で挑んだミスエルテである。

 同馬は9月のデビュー戦を楽勝すると、2戦目はGIIIファンタジーS(京都・芝1400m)に出走した。そこでは、スタートで出遅れて不利な展開に陥ったものの、直線で大外から豪快に追い込んで快勝。牝馬のライバルたちを一蹴して2連勝を飾った。

 このレースぶりから、牡馬とのGI戦でも1番人気となったミスエルテ。結局、同馬にとっては厳しいレースを強いられて4着に敗れたが、牡馬トップレベルを相手にした結果だけに、十分健闘したと言えるだろう。

 3歳になった今年は成績が上がらずに苦しんでいるが、それはどうも激しい気性が少なからず影響しているようだ。能力的には疑う余地がなく、今後は気性の影響が出にくいスプリント路線などでの復活が見込まれている。

 そんなミスエルテの妹がデビューを控えた2歳馬の中にいる。ミカリーニョ(牝2歳/父ハーツクライ)である。

 ヨーロッパでGIを10勝した”怪物”フランケルを父に持つミスエルテと違って、こちらはハーツクライ産駒。育成を担当したノーザンファーム早来の岡真二氏は、春の段階で同馬の印象についてこう語っていた。

「ミカリーニョの走り方や顔つきは、やはり父のハーツクライに似ていますね。飛びが大きくて、キレのある走りを見せています。ここまで順調に来ているので、夏場の北海道開催でデビューできればいいですね」

 岡氏の言葉どおり、彼女は北海道の地でデビューの予定。現時点では、8月20日の2歳新馬(札幌・芝1800m)がその舞台として想定されている。

 デビュー戦の予定からもわかるとおり、姉よりもミカリーニョのほうが長めの距離に適性があると見られているようだ。岡氏が続ける。

「姉のミスエルテは短い距離のほうがよさそうなタイプでしたが、こちらは融通が利きそう。もう少し長い距離にも対応できるのではないでしょうか。なかなかいいモノを持っていると思いますよ」

 今後は、所属先となる美浦トレセンの木村哲也厩舎に入厩し、デビューへ向けて調整されていくことになるミカリーニョ。父が変わったことにより、姉とは異なるタイプと言えそうだが、姉同様、関係者やファンが注目する逸材であることには変わりない。どんな走りを見せてくれるのか、デビュー戦が楽しみだ。