性犯罪の容疑で有罪判決を受けた俳優カン・ジファンが、ドラマ制作会社に最大で53億ウォン(約5億3000万円)を支払わなければならないという判決を受けた。

9月24日、法曹界によると、ソウル中央地裁・民事合意16部(イム・ギファン部長判事)は、ドラマ制作会社であるスタジオSANTA CLAUSエンターテインメントが、カン・ジファンと彼の元所属事務所などを相手に提起した63億8000万ウォン(約6億3800万円)の不当利得金返還訴訟の1審で、原告の一部勝訴の判決を下した。
裁判所は、カン・ジファンがSANTA CLAUSエンターテインメントに53億4000万ウォン(約5億3400万円)を支払い、そのうち6億1000万ウォン(約6100万円)は元事務所と共同負担すべきとした。判決が確定すれば、カン・ジファンは最低でも47億3000万ウォン(約4億7300万円)、最大で53億4000万ウォン(約5億3400万円)を制作会社に支払うことになる。
裁判所は、カン・ジファンが制作会社から受け取った出演料15億ウォン(約1億5000万円)のうち、8話分に該当する6億1000万ウォン、違約金30億5000万ウォン(約3億500万円)、ドラマ版権損害金16億8000万ウォン(約1億6800万円)を支払う責任があると認めた。ただ、すでに撮影を終えた12話分の出演料と、代替俳優に支払った出演料までを担う義務はないと判断した。

カン・ジファンの犯罪行為とは?

韓国ドラマ『朝鮮生存記』(原題)の制作会社であるSANTA CLAUSエンターテインメントは、2019年4月に元所属事務所であるJELLYFISHエンターテインメントを通じてカン・ジファンと出演契約を結んだ。1話当たりの出演料は7630万ウォン(約763万円)で、計15億2600万ウォン(約1億5260万円)だった。
その契約書には「契約解除または解約に帰責事由がある当事者が相手方に支払った出演料の2倍を違約金として支給しなければならない」という内容が含まれていたという。
しかしカン・ジファンは、『朝鮮生存記』が全20話中12話まで撮影を終えた2019年7月、京畿道の自宅で撮影を手伝うスタッフ2人と酒を飲み、スタッフが眠る部屋に入って1人に性的暴行し、もう1人にわいせつ行為をした容疑で裁判に引き渡された。
当時、被害者のうち1人が友人に「カン・ジファンの家に飲みにきたが、閉じ込められた」と警察への通報を要請し、それによって出動した警察によってカン・ジファンは緊急逮捕された。
カン・ジファンは準強姦容疑を認めながらも、準強制わいせつ容疑については一部否認した。だが1審、2審とも公訴事実をすべて有罪と認めた。裁判の過程でカン・ジファンは、被害者2人と和解して処罰不願書を裁判所に提出した。
それでも裁判所の判決は変わらなかった。最高裁はカン・ジファンが提起した上告を棄却し、懲役2年6カ月、執行猶予3年の原審を確定させた。
主演俳優が逮捕されたことでドラマ制作が不可能となったSANTA CLAUSエンターテインメントは、カン・ジファン側に契約解除を通告し、その後、出演料全額と違約金、損害賠償金など63億8960万ウォン(約6億3896万円)を支払うよう訴訟を起こした。
そして今回、カン・ジファンはSANTA CLAUSエンターテインメントに最大で53億ウォンを支払うべきとの判決が下された。