FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦「ラリー・エストニア」は17日、最終日となるデイ4がエストニアのタルトゥを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRIDが優勝、エルフィン・エバンススコット・マーティン組が総合2位に入った。TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は総合5位。

ラリー・エストニアの最終日デイ4は、タルトゥのサービスパークを起点に、南側エリアで3本のステージを各2回走行し、全6本のステージの合計距離は77.98km。各ステージの1回目の走行時、路面は一部を除き概ねドライコンディションだったが、再走ステージの1本目から雨が降り始め、最終ステージにかけ雨足は強まり、多くの路面がウェットコンディションとなった。

前日、2位のエバンスに対するリードを29.1秒に拡げた首位ロバンペラは、オープニングステージのSS19で今大会11回目のベストタイムを記録。さらに、SS21でもベストタイムをマークし、その時点で総合2位エバンスとの差を40.8秒にまで拡げた。SS22と23では総合7位につけるラッピが連続でベストタイムを記録。SS22の途中から雨が降り始め、出走順が後方となる、総合順位が上位の選手たちは不利な路面コンディションでの走行となりました。特に、SS23での雨の影響は大きく、ベストタイムを記録したラッピに対し、エバンスは37.1秒、ロバンペラは38.7秒の遅れとなった。

■勝田貴元は7戦連続ポイント獲得

迎えた最終ステージのSS24は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスポイントが与えられる「パワーステージ」。雨は一段と強まり、路面のグリップは著しく低下。ローパワーかつ軽量なRally2車両が記録したタイムを、Rally1勢はなかなか破ることができない。やがて、エバンスが走る頃には太陽が姿を現し、コンディションはやや好転。エバンスは、渾身の走りでその時点でのベストタイムを記録した。しかし、エバンスに続いてパワーステージに臨んだロバンペラは、エバンスを22.468秒も上まわるベストタイムを刻み、今年4回目のパワーステージウインを達成。今シーズン5回目となる総合優勝を獲得した。

今回、GR YARIS Rally1 HYBRIDは全24本のステージのうち、距離が短い1.66kmのスーパーSS2本を除く22本のステージでベストタイムを記録するなど、トリッキーなコンディションとなったハイスピードグラベルイベントで高いパフォーマンスを発揮。ロバンペラはフルポイント獲得によりドライバー選手権首位の座を守り、2位のライバルに対するリードを83ポイントに拡大。エバンスは、今季3回目の総合2位とパワーステージで得たポイントにより、ドライバー選手権における順位を6位から3位に上げました。また、チームはロバンペラとエバンスが獲得したフルポイントによってマニュファクチャラー選手権の首位を守り、2位のライバルチームに対するリードを87ポイントに拡げた。

デイ4で2本のベストタイムを記録するなど、最後まで攻めの走りを続けたラッピは、最終のパワーステージで順位をひとつ上げ、総合6位でフィニッシュ。また、パワーステージで5番手タイムを記録した勝田は、総合5位でラリーを走り切り、開幕戦からの連続ポイント獲得レースを「7」に伸ばした。

ロバンペラは「今週末も素晴らしい結果になりました。出走順が一番手だった金曜日の午前中は、エルフィンのペースについていくのが大変でしたが、その後は本当にいい戦いができました。最終日のステージはいつもより長く、また天候との戦いもあり、簡単には行きませんでした。最後の数ステージでは大雨に見舞われ大変でしたが、それでもパワーステージは思い切り攻めました。このような悪天候下では差がつきやすいと分かっていたので、安全性を確保しつつ、できる限りプッシュしようとしました。楽しく走ることができましたし、とてもいいタイムも出ました。ラリー・フィンランドを前に、このラリーで勝つことができて良かったですし、フィンランドでもまた、良い仕事ができることを願っています」とコメントを寄せた。

第8戦ラリー・フィンランドは8月4日に開幕する。

■ラリー・エストニアの結果

1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 2h54m29.0s 2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m00.9s 3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +1m55.7s 4 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +3m53.3s 5 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +4m13.4s

文・SPREAD編集部