メジャーリーグのトレード期限が米東部時間2日午後6時(日本時間3日午前7時)に迫り、各チームの動きが慌ただしくなってきた。期限ギリギリでの駆け込み移籍も想定されるが、今夏の市場で主役の1人だったロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平については、残留が確定的となった。米複数メディアが伝えている。

■モレノ・オーナーの意向を反映か

「速報」と題し、『ニューヨーク・ポスト』紙のジョン・ヘイマン記者が自身のTwitterを更新。「エンゼルスはショウヘイ・オオタニをキープすることを決断。ニューヨーク・ヤンキースなど複数球団がオファーを出したが、オオタニは残留する」とつづると、情報は一気に拡散。他メディアも追随する形で「残留確定」を報じた。

さらに同記者は同紙電子版で、「二刀流のスーパースター、ショウヘイ・オオタニに本気のオファーを出した数チームの中にヤンキースも入っていたが、エンゼルスがこの素晴らしい二刀流選手を手放す可能性はゼロになった」と断言。マイク・トラウトアンソニー・レンドンといったスター選手をケガで欠く中、大谷まで失うことをオーナーのアルテ・モレノ氏が嫌ったと結論付けた。

また、エンゼルスの地元紙『オレンジ・カウンティ・レジスター』も「ショウヘイ・オオタニを期限前にトレードせず」と題し、ヤンキース、シカゴ・ホワイトソックスサンディエゴ・パドレスからオファーが届いたものの、大谷のトレードが消滅したことを伝えた。同紙によると、「チームはここ数年ポストシーズン進出を果たせていないが、毎年チャレンジはしており、彼らは次のシーズンで勝利に貢献してくれると信じる選手をトレードしていない」と記し、これまでの傾向を分析。当然、大谷もその範疇に入り、当初からトレードの兆候は見受けられなかったと振り返った。

■今オフにもトレード話の再燃必至

そのほか、地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』も「エンゼルスは今シーズン、ショウヘイ・オオタニをトレードすることはないだろう」との見出しで、動向を伝えた。

もちろん、今回はトレードが成立しなかったとしても“問題”を先送りしたに過ぎない。大谷は2023年シーズン終了後にフリーエージェント(FA)となる。エンゼルスは今後、2023年シーズン以降も大谷をアナハイムに留めておくために条件提示を行っていくことになる。しかし、春先に行われた会談で大谷側、球団側とも年俸ベースでニューヨーク・メッツマックス・シャーザーと同レベルの金額(約59億円)が必要であることで一致している。

トラウト、レンドンさらにライセル・イグレシアスらと複数年の大型契約を結んでいるチームが、さらに大谷とも超大型契約を結ぶことができるのか。たとえ、金銭的にはクリアできたとしても、大谷の希望はかねて公言しているように「勝てるチームでプレーすること」。大谷以外のメンバーをどうするのか、勝てる陣容を整えることができるのか。プレーオフに進出できるだけのチーム作りを行えるのか。ここがポイントとなり、契約延長で妥協点を見出せないことも十分に考えられる。その場合、エンゼルスとしてはFAで出て行かれる前に、今オフの市場で現実的な交換要員と引き換えにトレードに応じる可能性は高い。今夏は見送られたが、今冬にトレード話が再燃することは避けられない。

文●SPREAD編集部