ロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平は6日(日本時間7日)、本拠地でのデトロイト・タイガース戦に「3番・DH」で先発出場。4打数無安打に終わったが、チームは延長戦の末に5−4で逆転サヨナラ勝ちを収めた。試合前には大谷が、前日の試合で三振を奪われた相手“投手”にメッセージ入りのサインボールを贈る粋なサプライズを行った。

■約110キロの直球に手が出ず

発端は前日の試合。エンゼルス9点リードで迎えた8回1死一塁、コディ・クレメンスがタイガースの4番手でマウンドに上がり、大谷と対戦。5球を費やし、最後は約110キロのスローボールで見逃し三振を奪った。

クレメンスは本来、外野手。大差がついたための登板だったが、そこで大谷からまさかのキャリア初三振を奪い、大きな話題を呼んだ。手の出なかった大谷は苦笑いを浮かべ、ベンチに下がったが、大谷を三振に打ち取った“記念球”はクレメンスの手元に戻り、ロッカールームで保管されていた。クレメンスは試合後、「記念球は箱に入れて飾るつもりだよ」と話していたが、そのボールは関係者を通じて大谷へ渡り、大谷はこれにサインして送り返したという。

そこには大谷のサインとともに「What a nasty pitch!」(なんてえげつない投球だ!)というメッセージも添えられており、受け取ったクレメンスは「最高にクールだ」と大喜びしていたという。一連のストーリーはタイガース公式Twitterやクレメンスのインスタグラム、米複数メディアで紹介されている。

■攻略のカギは「ゆっくり、ゆっくり…」

クレメンスは、メジャー歴代3位の4672奪三振を誇る「ロケット」ことロジャー・クレメンス氏の息子(四男)で、自身は外野手を務めるものの今季6試合目の登板となっていた。

タイガースのA.J.ヒンチ監督は「普通はオオタニに対してスローボールを投げることはできない。(クレメンスは)ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり投げて、速球で驚かせた」と話し、大谷を攻略した投球術に言及した。

MLB公式サイトは「お父さんに自慢できるものを手に入れた」と伝え、ヒンチ監督も「コディにとっては大きな思い出になっただろう。ショウヘイにとってはそれほど大きな思い出ではないかもしれないが、それでも何という素晴らしいスポーツだろう」とコメントした。

文●SPREAD編集部