第244回英ダービー(GI、芝2410m)は3日、エプソム競馬場で行われ、ディープインパクト産駒の最終世代となるオーギュストロダン(牡3、愛・A.オブライエン厩舎)が制覇した。

勝ち時計は良・2分33秒88。鞍上のライアン・ムーア騎手は2013年のルーラーオブザワールド以来となる英ダービー3勝目、管理するエイダン・オブライエン調教師は同9勝目とした。

■ディープ最終世代が凱旋門賞1番人気

日本国内に6頭、海外に6頭。わずかに残されたディープインパクト産駒の最終世代が、近代競馬発祥の地・英国のダービー制覇という快挙を成し遂げた。

オーギュストロダンは2歳時の3連勝で英GI・フューチュリティトロフィーを制した後、今年5月の英2000ギニーは道悪の影響もあり12着に大敗。3連勝中のフランケル産駒・ミリタリーオーダーと2強を形成し英ダービーを迎えた。

レースでは中団後方に待機し、最終コーナーで外へ持ち出されると、父を彷彿とさせる末脚を爆発。先に抜け出したキングオブスティールを捕らえ、半馬身差をつけて1着でゴールした。

レース後、欧州ブックメーカーは凱旋門賞(GI、芝2400m)のオッズを修正し、各社が英ダービー馬を1番人気に押し上げた。「日本近代競馬の結晶」と言われた英雄のラストクロップが、遂に凱旋門の扉を開くか、注目が集まる。

文●SPREAD編集部