11月5日は東京競馬場で東京競馬場でジャパンカップや有馬記念の前哨戦・アルゼンチン共和国杯(GII、芝2500m)が開催されます。

近10年の勝ち馬にゴールドアクター、シュヴァルグラン、スワーヴリチャードなどがいて、ここでの勝利以降さらに羽ばたくケースが見られますね。

今回は2002年の中山開催を除く2000年以降の過去データを基に、気になる騎手データを見ていきましょう。

■一発なら田辺裕信騎手

今年のアルゼンチン共和国杯に騎乗する騎手の中で、集計期間内に騎乗経験があるのは15騎手。各騎手のデータは次の通りです。

アルゼンチン共和国杯の騎手別成績(2000年〜22年、02年の中山開催を除く)

重賞でたまに見られるのですが、何とも言えないデータが算出されてしまいました。

というのもアルゼンチン共和国杯で好結果を残す横山典弘騎手、C.ルメール騎手、吉田隼人騎手、戸崎圭太騎手、M.デムーロ騎手が揃って不在。将棋で例えると飛車角落ち……どころではない状況です。

ただし、ピックアップできるデータも見つかり、まずは唯一連対率20%を超える田辺裕信騎手のデータを見ていきましょう。

同騎手は2011年のオウケンブルースリ(1番人気2着)、22年のブレークアップ(6番人気1着)で2度の連対があります。注目ファクターは前走距離で前走2400m戦に出走した馬なら【1.1.0.1】で連対率66.7%。先の2頭が該当するデータで、このパターンに該当したら買い。

なお、アルゼンチン共和国杯で同騎手が跨るのが前日13番人気のハーツイストワール(牡7、美浦・国枝栄厩舎)。

その人気と脚部不安明けで約1年ぶりの出走過程からどうしても買いづらいものの、同馬は前走2400mに出走という熱いデータに該当します。元々が昨年の2着馬で人気以上の大激走に期待できるかもしれません。

■東京芝2500m重賞なら石川裕紀人騎手に出番あり

続いて連対こそありませんが、過去データから大駆け傾向が見られる石川裕紀人騎手のデータを見ていきます。

同騎手は2018年のマコトガラハッド(11番人気3着)で波乱を演出しただけではなく、21年のトーセンカンビーナ(15番人気)で3着馬と0秒2差の7着に激走。ここまでフタ桁人気の人気薄にしか騎乗経験はありませんが、東京芝2500m重賞の走らせ方を熟知していそうですね。

今年は前日4番人気のヒートオンビート(牡6、栗東・友道康夫厩舎)とタッグを結成しますが、騎乗馬の質は例年よりグンと上がった印象があり、連対圏まで突入があっても不思議ありません。

■J.モレイラ騎手には逆らえない

最後に土曜競馬で6勝を挙げる獅子奮迅の活躍を見せ、前日最終1番人気のゼッフィーロ(牡4、栗東・池江泰寿厩舎)に騎乗予定のJ.モレイラ騎手のデータを見ていきます。

同騎手はアルゼンチン共和国杯の騎乗経験がなく、そもそも東京芝2500m戦の騎乗経験がありません。

そこで今回は重賞1番人気時の成績を集計。その結果は【4.2.0.0】の勝率66.7%、連対率100%という泣く子も黙る驚きの成績でした。2018年キーランドCのナックビーナス(1着)を皮切りに、18年毎日王冠のアエロリット(1着)、18年京都2歳Sのクラージュゲリエ(1着)、23年富士Sのナミュール(1着)と重賞1番人気で実は4連勝中です。J.モレイラ騎手に逆らうのは無謀ということを覚えておきましょう。

一般的に人気=着順ではありませんが、重賞の同騎手なら人気=着順と考えて良さそうです。

以上、アルゼンチン共和国杯の気になる騎手データでした。データ注目騎手は田辺裕信騎手とJ.モレイラ騎手です。この2騎手のワイドは前日最終オッズで15.4倍から16.7倍。妙味十分なワイド1点で勝負してみるのもおもしろそうです。

著者プロフィール

伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部 秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。