日本時間30日深夜、UAE・メイダン競馬場にて、ドバイワールドカップデーが行われる。今年は7競走に、日本から大挙23頭が参戦。ここでは、日本馬が最も得意とする舞台、第7レース・ドバイターフ(GI・芝1800m)を攻略する。

■ロードノースをはじめ海外勢は強敵揃い

過去10年で5勝2着4回3着3回と、日本馬がドバイワールドCデーで一番強い舞台となるドバイターフ。しかし、今年は海外勢も多士済々メンバーで、一筋縄ではいかないだろう。そんな中、レース4連覇の偉業を目指すロードノースが今年も高い壁となれるのか注目を集める。

8歳を迎えた今年も、一昨年、昨年と同様にウィンターダービーを叩いての参戦。その前走でも2着に好走しており、大きな衰えは見られず、得意舞台で真価を発揮できる状態にはある。とはいえ、過去のドバイターフ史上、8歳馬の優勝は皆無で、前人未到の3連覇を果たしたロードノースといえども“ガス切れ”する頃合い。ノーマークにはできないが、中心に据えるのは危険な気がする。

名門A.オブライエン師が送り出すルクセンブルクは、出走メンバー中レーティング2位の実力者。昨年のタタソールズゴールドC以来勝ち星に見放されているが、愛チャンピオンSではオーギュストロダンの2着、香港Cではロマンチックウォリアーの2着と、世界の強豪を相手に差のない競馬を見せており、いつ勝ってもおかしくない馬だ。

面白そうなのは、ロードノースと同厩舎のナシュワ。GI3勝はすべて牝馬限定戦で挙げたものだが、昨年の英インターナショナルS2着や、愛チャンピオンSでは、前記ルクセンブルクに迫る3着など、牡馬を相手にも差のないレースを見せており、ここでも十分太刀打ちできそう。2頭出しの人気薄という意味でも、積極的に狙ってみたい。

■同期のライバル2騎、分があるのは……

日本の大将格ドウデュースは、武豊とコンビ復活となった有馬記念で、見事に復権を示してくれた。イクイノックスを破ってダービー馬に輝くなど、世代を引っ張ってきた存在が、昨年は無念の取り消しとなったドバイターフで無念を晴らしたいところ。

有馬記念は快勝だったが、道中は行きたがるような素振りを見せており、やや距離は長い印象。左回りワンターンで直線の長い1800mはぴったりの印象で、末脚爆発のシーンもありうるが、過去の海外遠征では結果を残せておらず、相性の悪さが引っ掛かる。

それならば、同じ日本勢からダノンベルーガのほうを上位に取りたい。なかなかGIに手が届かない同馬だが、昨年のドバイターフでは後方から進めて、直線では馬群をさばくのに少し手間取り、完全に脚を余した格好での2着ゴール。スムーズならばロードノースを破っていた可能性も高い。ドウデュース以上に、左回りワンターン1800mがベストの可能性を秘めている。

近3走は国内で走り、馬券圏内に届いていないが、リアルスティールやパンサラッサがこのレースでGI初制覇を果たしているように、海外でGIに初めて手が届く馬も多く、そのパターンに当てはまりそうな予感が漂う。ドウデュースと同じ父ハーツクライがドバイシーマCを快勝したのは5歳の春。ここは5歳の同期ドウデュースより、人気の面でも妙味がありそうなダノンベルーガに食指が動く。

■大駆けを期待したい中山記念覇者

ここはダノンベルーガを中心に、強気に馬単1着固定で手広く流していきたい。相手筆頭はドウデュースで、ここまで紹介したロードノース、ルクセンブルク、ナシュワまでを厚めに。

そのほかの海外勢では、勝ち身に遅いが、昨年GI4戦を含む重賞で2着3回3着3回と堅実性が魅力的なファクトゥールシュヴァル、前哨戦のジェベルハッタを快勝し、まだ底を見せていない地元UAEのメジャードタイムも押さえる。

日本の残り2頭、マイルCSを制したナミュールは、初の海外遠征となった前走の香港マイルで3着と、適性の高さを見せてくれたが、昨年1年間はすべてマイル戦を戦っており、久々の距離延長がどう出るか微妙なところで、妙味が乏しいようならバッサリ切ってもいい。

一方、マテンロウスカイはムラ駆けタイプで、なかなか手を出しにくいが、中山記念を制してドバイターフへの参戦は、ジャスタウェイとパンサラッサと同様。臨戦過程としては相性のいいローテ。穴を開けるなら、という意味で馬券には加えておきたい。

◎(4)ダノンベルーガ ◯(5)ドウデュース ▲(7)ロードノース △(8)ルクセンブルク △(16)ナシュワ △(6)ファクトゥールシュヴァル △(10)メジャードタイム △(9)マテンロウスカイ

馬単1着流し(7点) 軸:4 相手:5、7、8、16、6、10、9

◆著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか 20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。