日本時間30日深夜、UAE・メイダン競馬場にて、ドバイワールドCデーが行われる。今年は7競走に、日本から大挙23頭が参戦。ここでは、中長距離ナンバーワン決定戦、第8レース・ドバイシーマクラシック(GI・芝2410m)を攻略する。

■良馬馬ならオーギュストロダン

ディープインパクトのラストクロップにして最後の大物、アイルランドのオーギュストロダンに対し、三冠牝馬リバティアイランドを筆頭にした、4頭の日本馬が激突という構図のドバイシーマC。強力な日本勢は魅力的だが、やはりオーギュストロダンには一目置かなければならない。

3歳時の昨年は、芝2000m〜2400mのGIで4勝。前走のブリーダーズCターフでは、勝負どころで前が壁になり、動くに動けない位置にいながら最内から前が開くと、一気に加速して突き抜ける快勝劇。着差以上に強い勝ちっぷりだった。

これまでに2度、大敗を経験しているが、いずれも馬場が悪かった時のもの。今週のメイダンは雨予報はなく、良馬場で実施される公算が高く、本馬にとっては好材料。広く時計の出る馬場はディープ産駒にとっては持って来いの馬場で、ここでの大崩れは考えにくい。

ただ、A.オブライエン厩舎が春先のこの時期に芝のGIであまり結果を残せておらず、ドバイシーマCでは2013年に勝利して以降、延べ9頭が出走して2着1回のみという成績。一抹の不安が残り、過剰な期待は禁物ともいえる。

■リバティアイランドは本当に大物か?

日本の大将格、三冠牝馬のリバティアイランドは、言うまでもなく主役の1頭。前走ジャパンCは、イクイノックスを相手に勝ちにいって完敗となったが、その勝ち馬が現役を退いた今、現役最強馬に近い存在だろう。

重箱の隅をつつくとするならば、過去の三冠牝馬でドバイのGIを制したジェンティルドンナやアーモンドアイは、3歳時にジャパンCを制していたという点。牡馬を相手にしても圧倒的な強さを示した前記2頭に比べ、例え相手がイクイノックスといえども、勝ち切れなかったところは、絶対的な強さを誇る、とまでは言い難いのではないか。

一方、日本勢の一番手としてピックアップしたいのがスターズオンアースだ。リバティアイランドより一歳年上の二冠牝馬で、一昨年のオークス以来勝ち星からは遠ざかっているが、ジャパンCではリバティアイランドと1馬身差の3着、前走の有馬記念では、大外枠という不利な条件から2着に好走しており、牡馬相手でもトップクラスの力を示している。

ジャパンCでは、リバティアイランドより斤量が2キロ重かったが、今回その差は0.5キロに縮まる点は有利な材料。デビュー以来一度も3着以内を外していない堅実さは魅力的で、初めての海外遠征でも実力を発揮できるのではないか。

■地元UAEの刺客が好配当の使者

ドバイシーマCは、2017年に馬券が発売されて以降、過去6回中4回が5番人気以内の決着で収まっている、比較的堅調なレース。そんな中、1番人気が勝ったのは昨年のイクイノックスのみで、信頼度はそこまで高くない。ここは、安定した走りを見せているスターズオンアースを中心に、オーギュストロダンとの2頭軸、3連単で勝負してみたい。

相手には、リバティアイランドをはじめ、一昨年の当レース勝ち馬シャフリヤールと、天皇賞・秋や有馬記念の内容がいいジャスティンパレスの日本勢に加え、地元UAEからゴドルフィン軍団のレベルスロマンスを加えたい。

レベルスロマンスは4歳時にブリーダーズCターフ(G1・アメリカ)を制するなど、芝2400mのGIを3勝。昨年は勝ち星に見放されたが、前走のアミールTを快勝し、復活の兆しを見せている。成績が【11.0.0.6】と、勝つか負けるかという極端な馬。今回も一気に突き抜けるレースを見せても何ら驚けない。

◎(11)スターズオンアース ◯(9)オーギュストロダン ▲(12)リバティアイランド △(5)シャフリヤール △(2)ジャスティンパレス △(4)レベルスロマンス

3連単2頭軸マルチ(24点) 軸:11、9 相手:12、5、2、4

◆著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか 20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。