既存商品の販促企画や新商品で酒類各社が「家飲み」に対応

10月1日から実施される消費増税。酒類についてはどのような消費の形でも原則10%の税率が適用されるが、食品については持ち帰るものに関しては軽減税率が適用され8%、外食では適用されず10%の税率となる。そのような制度の運用開始に対し、「家飲み」需要がさらに拡大されるとみられており、各社様々な施策を発表している。

ビールではサントリーが「ザ・プレミアム・モルツ」と新ジャンル(第3のビール)の「金麦」ブランドで施策を実施。

「ザ・プレミアム・モルツ」では今年春に販促品として登場した「電動式神泡サーバー」で、鮮やかな金色の秋限定モデル「〜Gold Edition〜」を投入。10月15日から「ザ・プレミアム・モルツ」と「ザ・プレミアム・モルツ 〈香る〉エール」各12缶パック購入でもれなくプレゼントする。また6缶パックでは「達人店のお通し」がついた商品を数量限定で発売。「ザ・プレミアム・モルツ」では「じっくり煮込んだ牛すじ煮込み」を、「〈香る〉エール」では「鶏肉のレモンアヒージョ」がセットとなっている。 「ザ・プレミアム・モルツ」は“新型電動式神泡サーバー”を投入

「ザ・プレミアム・モルツ」は“新型電動式神泡サーバー”を投入

「金麦」では日清食品と共同開発した「チ金麦鍋専用チキンラーメン」1袋(非売品)が付いた「金麦」「金麦〈糖質75%オフ〉」「金麦〈ゴールド・ラガー〉」6缶パックを、10月23日から数量限定で発売する。「チ金麦鍋専用チキンラーメン」2袋とオリジナルれんげ(2個)が付いた24缶ケースも同日発売。

「金麦」は「チ金麦鍋専用チキンラーメン」付き商品を展開

「金麦」は「チ金麦鍋専用チキンラーメン」付き商品を展開

「家飲み」に強いRTD(Ready To Drink、チューハイ・サワー等のふたを開けてすぐ飲める低アルコール飲料)では各社取り組みを推進。アサヒビールは伸長著しい缶入りのウイスキーハイボール市場に「ウィルキンソン」ブランドで参入したほか、10月10日には「ニッカ淡麗辛口ハイボール」をリニューアル。ウィルキンソンが持つ価値である「強炭酸」と、ニッカウヰスキーが培ってきたブランド力の2軸で市場の開拓を目指す。
 
また、アサヒビールは甲乙混和焼酎でも取り組みを推進。「かのか」から「芋焼酎 かのか 濃醇まろやか仕立て」と「芋焼酎 かのか 華やかすっきり仕立て」の2商品を9月3日から発売。発売時から1カ月ほど新宿西口の「おもいで横丁」で、料飲店の看板メニューと「かのか」新商品がお得に楽しめる企画を実施しているが、アサヒビールの担当者によると「業務用市場の拡大を意図したものではなく、日常的に家庭で食べているおかずと“かのか”の相性の良さを体験していただくべく行うもの」と、あくまでも家飲み需要の喚起のために実施しているという。

「芋焼酎 かのか 濃醇まろやか仕立て」「芋焼酎 かのか 華やかすっきり仕立て」

レモンサワーへの取り組みも盛んだ。サントリー「こだわり酒場のレモンサワーの素」のような、氷と炭酸水さえ用意すれば、家でも簡単に本格的なレモンサワーが楽しめる商品も増加。サッポロビールは10月8日から「濃いめのレモンサワーの素」を発売する。同社は「炭酸水で割る“レモンサワー素材”については発売商品数が少なく、“味わい”に関する消費者の未充足ニーズが存在すると考えている。そこで当社は、レモン果汁にこだわった“濃いめのレモンサワーの素”を提案する」と発売の経緯について説明する。
 
レモンサワーの人気をけん引してきた宝酒造は「極上レモンサワーの素〈瀬戸内レモン〉」を9月17日から発売している。同商品は同社独自の味わい深い“樽貯蔵熟成焼酎”、レモンの香気成分を含む“レモンサワー用焼酎”、“レモンエキス”を使用し、人工甘味料不使用で、居酒屋で飲むレモンサワーのような、甘くない本格的な味わいを好みの濃さで楽しめる。
 
清酒大手の大関は「わが家のレモンサワー」シリーズを今年3月から展開しており、6月には「わが家のレモンサワー 直七ブレンド」、9月には「わが家のゆずサワーの素」を相次いで発売。同社の営業担当者は「家庭用市場におけるレモンサワーの需要が増加しており売れ行きは好調。秋冬を意識して発売した“わが家のゆずサワーの素”はぜひ鍋料理などと楽しんでもらえれば」と同商品について語る。
 
〈酒類飲料日報 2019年9月20日付〉