キンレイ「お水がいらない寄せ鍋」

〈個食×健康×美味しさで300円台半ば以降の価格帯の市場開拓目指す〉
キンレイは8月24日、量販店向け家庭用冷凍食品「お水がいらない」シリーズから、2020年秋冬向けの新商品2品、リニューアル品1品を、全国の量販店で発売する。

新商品は「お水がいらない鍋」2品で、トレー付きでレンジ調理も可能という新機軸の商品。オープン価格だが、想定売価398円と同シリーズ従来品より100円ほど上で、冷食の新たな可能性を探る意欲作となった。28日、東京・新橋の東京本部で和田博行社長らが出席し、新商品発表会を開いた。

「お水がいらない鍋」シリーズは、ひとりで彩りよく仕上げた具材を盛り付けた贅沢な鍋を楽しみながら、1食分の野菜(1日の野菜目標摂取量350g の3分の1)を摂ることができる麺入りの「鍋」を提案する商品。「お水がいらない」シリーズの特徴である、凍結スープの上に麺・具材を重ねて凍結した「二段凍結三層構造」による、従来の鍋で温める調理方法に加え、トレー付きで電子レンジ調理にも対応。どちらの調理方法も温めるだけで簡単に調理できる。 「お水がいらない寄せ鍋」中身イメージ

「お水がいらない寄せ鍋」中身イメージ

開発背景について説明した齊藤克敬商品部長によれば、「鍋つゆ」のタイプ別販売額を見ると、近年、ストレートタイプ(2〜4人前)の市場拡大は一服しているが、個包装(1人前〜)のタイプが伸長しており、少子高齢化・ライフスタイル変化による個食ニーズが増加。また、日本人は野菜摂取が不足傾向で、サラダや野菜ジュース、スムージーの消費が減る冬季の減少傾向が強いという。
 
そこで、具材が多く準備が大変な一人鍋の個食需要と、健康・美味しさを求める需要というニーズを掛け合わせた新商品として「お水がいらない鍋」シリーズを提案する。お酒のおつまみシーンも想定し、麺は75g と少なめに設定している。
 
「寄せ鍋」(541g)は、スープに昆布・鰹・あごからとった自家製抽出のコクのある黄金だしを使用。野菜の甘味・鶏の旨味を加えることで、鍋の煮始めにはない“煮込み感"を持たせ、最初から完成された鍋となるようにした。アクセントには爽やかな柚子の香りを加える。具材は白菜・九条ねぎ・つくね・しめじ・鶏肉・がんも・きざみ揚げ・殻付きえびと具だくさんに仕上げ、1食分の野菜を摂れるようにした。麺は寄せ鍋の〆をイメージした国産小麦100%のうどんを75g 使用する。
 
「旨辛味噌鍋」(516g)は、スープは自社で炊き出したかつおだしをベースに、淡色味噌・赤味噌の2種類の味噌・豆板醤・コチュジャンを配合し、仕上げにごま油・牛脂を加え濃厚で複雑な旨味やコクがあるスープに仕上げた。具材は牛もつ・油揚げに加え、キャベツ・にら・ごぼうの1食分の野菜を盛り付け、もつ鍋をイメージした輪切り唐辛子を加えた。麺はもつ鍋の〆をイメージした国産小麦100%のちゃんぽん麺75g を使用する。
 
2品とも価格帯はオープン価格だが、想定売価398円と従来の「お水がいらない」シリーズ商品より100円ほど上に設定。その価格に見合う価値として、だし・具材の素材・具材の量にこだわったという。
 
澤田卓士営業部長は「10年前、具付き冷凍麺は200円以下が主流だったが、『お水がいらない』シリーズで200円台半ば以上の市場を作れたと自負している。300円台半ば以降の商品はまだ市場にほとんどなく受け入れられるか分からないが、チャレンジしていきたい」など述べた。ここまでの商談で評価は非常に高いという。
 
〈「お水がいらない 五目あんかけラーメン」リニューアル〉
リニューアル品は「お水がいらない 五目あんかけラーメン」(569g)。あんかけラーメン市場は2018年まで縮小傾向にあったが、2019年秋に同社が「五目あんかけラーメン」を発売したこともあり、2019年は前年比13%増と他社商品も含めて市場が拡大したという。
 
今回のリニューアルでさらに商品力を強化。パッケージを売場で目立つよう高級感のある白基調に変更。中身は白菜から炒めにより適性のあるキャベツに変更。中華料理の油通し技法にならい、鉄鍋で炒めた野菜をさらにシャキシャキした食感に仕上げるとともに、調理時のとろみを少し強めた。
 
〈冷食日報2020年7月30日付〉