日本ハム冷凍食品・植月実社長

日本ハム冷凍食品の植月実社長は、7月22日に開催した新商品発表会で今期の方針等について述べた。コロナ禍の影響などあって、植月社長は今年4月1日の就任後、初の記者会見となった。就任後の方針については、「これまでの良いところを踏襲しつつ、変えるべき所を変えて改革したい」とした。

開発施策では、2つの方向性を挙げた。1つは、食肉加工メーカーのグループ企業として、強みを活かした肉惣菜と、これまでも得意としてきた中華惣菜をさらに強化。もう1つは、グループの総合力を活かし、たんぱく質を前面に出した商品施策を打ち出すこと。

今春から、関連企業本部の傘下にあった宝幸、日本ルナ、マリンフーズの3社と、食肉事業本部傘下の日本ピュアフードが加工事業本部に加わったことで、これら各社の乳製品、水産加工品などを活かしたこれまでにない商品開発も可能となり、デザート、おつまみ、素材系商品など新しいカテゴリーにも挑戦したいとした。

また、基本方針として「会社は基本的に人で成り立っており、人を尊重・大切にするというキーワードで、風通しよい組織づくりと個人の能力開発をしっかり進めたい。また、経営方針の60%はコミュニケーション不足が要因と言われる。社内では伝えることよりも伝わることが大事だと言い続けている。これをしっかり浸透させ、社内はもちろん、社外・業界の皆様ともしっかりとコミュニケーションを図り、業界に貢献したい」など述べた。冒頭であいさつした植月社長は、要旨次のように述べた。

〈植月社長〉
1986年に日本ハムに入社以降、長年外食・CVS・SM デリカ等業務用営業に携わり、その間企画部門、管理部門を経験した。これまでの知識、経験、人脈も活かして、冷食事業の商品開発、販促、経営に役立てたい。コロナ禍が続く中、お客様の元に足を運べず、6月になってようやく各拠点を通して得意先をいくつか回れたが、また7月に感染拡大が起こり、営業活動がしづらくなっている。そうした中でも、これまでの良いところを踏襲しつつ、変えるべき所を変え改革するとともに、営業施策、開発の方向性など、社内での共有を強めたい。

〈2019年度は減収・増益も増収基調目指す、1Qは計画通り進捗〉
発表会の中では、山本泰生取締役管理部長が2019年度および足元の業績について説明した。具体的な数値は示さなかったが、2019年度の業績は減収・増益だったという。売上高はNB、PB・留型とも前年に届かず、特にPB・留型の投入が計画通り進まず、減少幅が大きかった。

収益面では、商品構成の変化などから利益率が向上し増益となった。カテゴリー別では、構成比が高い弁当品は市場がダウントレンドのこともありマイナス。一方、中華惣菜は好調で「中華の鉄人 陳建一」シリーズは「海老蒸し餃子」が加わったこともあり2ケタ増。アレルゲン対応の「みんなの食卓」シリーズも他社にはない商品で2ケタ増となったという。

2019年度の売上上位5品は、
〈1〉中華の鉄人 陳建一 国産豚の四川焼売
〈2〉黒豚やわらかひとくちかつ
〈3〉中華の鉄人 陳建一 小籠包
〈4〉お肉で巻いたチーズ
〈5〉エビチリ
――の順だった。

また、第1四半期(4〜6月)は、この2年の減収増益基調から増収基調を目指し、営業強化を目的に植月社長就任というトップ交代も含め、営業体制を変更。売上高は計画通りに進捗しているが、「市場の伸びよりは低く、コロナ禍の影響もあり自力で達成したとは言えない」と見立てた。

今春の新商品では「ハピチキ」がダントツの実績で、単品でも同社商品上位に入ってきているという。第1四半期の売上上位5品は、
〈1〉中華の鉄人 陳建一 国産豚の四川焼売
〈2〉黒豚やわらかひとくちかつ
〈3〉中華の鉄人 陳建一 小籠包
〈4〉若鶏ももからあげ280g
〈5〉お肉で巻いたチーズ
――の順だという。

〈冷食日報2020年8月4日付〉