カネ美食品 2021年2月期第2四半期業績(非連結)

カネ美食品が10月9日に発表した2021年2月期第2四半期業績(非連結)は、売上高が前期比14.2%減372億9,800万円、営業損益が△2,200万円と欠損、経常利益が99.0%減1,000万円、純損益は△1億3,900万円の欠損となった。10月20日、オンラインで決算説明会を開催し、園部明義社長らが業績の概況など説明した。

同社の事業セグメントは、SM(食品スーパー)を中心に百貨店や駅ナカなどへデリカ店を出店する「テナント事業」、ファミリーマートや鉄道系CVS(コンビニエンスストア)向け中食惣菜、生協宅配弁当などを製造する「外販事業」から成る。セグメント別業績で、テナント事業は売上高6.6%減196億3,800万円、セグメント利益は23.6%減6億1,700万円だった。

一方、外販事業は売上高21.4%減176億6,000万円、セグメント損益は△6億3,900万円と欠損となり、外販事業の落ち込みが大きい結果となった。園部社長は「テナント事業は自力で変化対応が可能でなんとか持ちこたえたが、外販事業は納品先が変化の大きな影響を受け、生協宅配は良かったものの厳しかった」とした。

通期業績予想は、期初には未定としていたが、今回は公表。業績が回復しつつあるテナント事業がけん引することを前提に、売上高9.4%減767億4,000万円、営業利益83.2%減2億9,000万円、経常利益80.5%減3億5,000万円、純損益は△1億1,000万円の欠損とした。

〈コロナ禍で購買行動が大きく変化、テナントは対応で持ち直し〉
園部社長によれば、コロナ禍はさまざまな形で業績に影響があったという。店舗の臨時休業や営業時間の短縮により、購買動向(来店時間・滞在時間・購入品目)が変化する中、ピーク時間が午前中を中心に前倒しとなり、夕方の客足が伸び悩んだ。

外出自粛による内食志向・在宅消費の高まりで、素材や冷凍食品など保存可能な商品の需要が拡大や家庭内調理の増加、また競合する外食メニューのデリバリーやテイクアウト等の拡大もあり、一時的に中食需要が低下した。

季節催事の中止、ゴールデンウィーク・お盆など帰省需要の低下は、寿司桶やオードブル等、大人数用商品の需要低下につながった。そして、テレワークや在宅勤務等、勤務形態の変化により、特に都心部のオフィス立地店舗や駅立地店舗にマイナス影響があった。

これらに対する同社の対応としては、大幅な売上減少に対し、店舗や工場の運営を見直し、適正なコスト管理および人時生産性の向上に努めた。また、「外食控え」「家呑み」をキーワードに、中食から「コト消費」の提案、需要に合わせた売場展開を行った。商品戦略では、お盆期間などに大皿から個食へと、需要に合わせて品揃えを変更した。

テナント事業の出店先・立地別売上は、SMは前期比0.1%増と微増。緊急事態宣言が解除された5月以降、持ち直しの動きがあるという。駅前立地店舗(主にeashion)は36.9%減。旅客・通勤客需要の減少と、在宅勤務等の継続が響いた。外食店舗は44.9%減。外出自粛、内食志向および在宅消費の高まりが影響したという。

外販事業の納品先別売上は、CVS(主にファミリーマート)が21.8%減。特に都心部のオフィス立地や駅前立地店舗の客足が戻らなかったという。鉄道系CVS が45.7%減。休業・時短の継続、旅客・通勤客需要の減少、在宅勤務等の継続が大きく響いた。一方、宅配関連は8.0%増と伸長。外食控え、在宅消費の高まりが追い風となった。

今期の重点方針として、テナント事業では、新生活様式に対応する運営計画・商品展開を進める。「外食控え」「家呑み」をキーワードに、中食から「コト消費」を提案。園部社長は「たとえば寿司で最後のひと握りをご家庭でやっていただいたり、家呑み対応で居酒屋のように少量のおつまみを多品種でアソートする提案を行っていく」という。

また、継続的な定番商品をブラッシュアップ。鶏唐揚げ、豚カツ、餃子などで価格以上の価値を追求し、「強い単品」づくりを強化する。ほか、外販事業の工場と連携した内製化を推進。その一環として、外販事業の袋井工場をテナント店舗向け商品専用工場として専用化するとともに工場稼働率向上にも繋げる。外販事業では、前述の袋井工場のファミリーマート商品を既存工場へ集約するなど、各工場の生産品目の組替・集約による生産効率の向上・収益基盤の強化を図る。

〈冷食日報2020年10月21日付〉