SDGsを組み込んだASV

社会課題の解決に取り組み、社会・地域と共有する価値を創造することで経済価値を高め成長につなげるという、味の素グループの基本戦略ASV(Ajinomoto Group Shared Value)。

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味の素冷凍食品(FFA)は冷凍食品事業でのASVとして、簡便・時短やフードロス削減などの「冷食の基本価値」を、味の素グループならではの付加価値を提供していくことで実現していく理念のもと、事業展開している。

2021年度はASVにSDGs(持続可能な開発目標)の具体的テーマを組み込み、取り組みを推進する。

「ASVを推進する中で、2021年度はSDGsの取り組みにも力を入れ、企業価値の向上につなげていく」(羽賀俊弘執行役員経営企画部長)。

SDGsの取り組みとしては大きく「健康」と「環境」をテーマに取り組む。健康=製品を通じた健康栄養への取り組みとしては、味の素グループならではの付加価値、具体的には減塩や3大アレルゲン不使用、病院・介護向けには減塩のほかにたんぱく質を摂取できるといった価値を付けた製品の提供に引き続き力を入れる。

環境に関しては4テーマを掲げる。

第1は「フードロス削減」。製造時のロス削減の取り組みとして、餃子工場にキャベツの自動カット機を導入した。また出来るだけ連続生産を行うことで、製造品目の切り替えによるロス削減を図る。製造後のロス対策として、2020年の新製品から賞味期限延長を開始した。米飯を中心に合計14品、12カ月から18カ月に延長した。順次品目を拡大していく方針だ。

第2に「温室効果ガス削減」。味の素冷凍食品では2001年からフリーザーの脱フロン化の取り組みを開始、2021年3月末に国内自社工場のすべてで完了した。これは「冷凍食品業界で初めて。業界を引っ張っていくことをしていきたい」とした。冷蔵倉庫は代替フロンを使用している施設が残っており今後、脱フロン化を進める。温室効果ガスの削減としては、製品在庫の移動についてモーダルシフトも始めている。トラックなど自動車による輸送を、より環境負荷の小さい鉄道や船舶に積極的に転換していく。

第3に「プラ廃棄物削減」。包材サイズの縮小や薄肉化でプラスチックの使用量削減を継続する。またリサイクルしやすい単一素材の使用を推進する。「味の素グループでは2030年にプラスチック廃棄物ゼロ化を宣言している。味の素冷凍食品としてもそこに貢献できるように取り組む」。

第4が「サステナブル調達」。その一つとして水の使用量の減少を挙げる。連続生産によって製造品目の切り替え時に使う水の使用量を減らしていくとした。アイテム数削減による切り替え回数の減少も見込む。製造時に出てしまう食品ロスは有効活用策として、飼料化・肥料化による資源循環の取り組みを拡大していく。羽賀部長は「これらの取り組みを生活者に出来るだけわかりやすくアピールしていきたい」と述べた。

〈冷食日報2021年5月27日付〉