アサヒ飲料「カルピスウォーター」発売30周年限定復刻デザインパッケージ

アサヒ飲料の「カルピスウォーター」は、2021年で発売30周年を迎えた。2020年はコロナ禍による在宅需要の増加から希釈飲料の「カルピス」は過去最高の販売数量となったが、飲料タイプの「カルピスウォーター」は、外出先での飲用が減ったことでマイナスとなった。2021年は、フレーバー製品の展開やCMなどのコミュニケーション強化により、主力の500mlPETを中心とした小容量サイズが前年より10%程度上回って推移している。 アサヒ飲料「カルピスウォーター」

アサヒ飲料「カルピスウォーター」

 
2020年に「カルピスウォーター」が苦戦した理由について、アサヒ飲料マーケティング二部乳性グループの田中孝一朗さんは、次のように語る。「コロナの影響による外出自粛が大きかった。“カルピスウォーター”は、どちらかというと平日よりも週末に消費される製品であり、特別な日やハレの日のタイミングで好んで飲まれる飲料である。そのため、週末の外出自粛が響いた」。
 
そこで2021年の方針は、「とにかくたくさんの人に飲んでいただけるような取り組みを行う」(田中さん)。製品を全面リニューアルするとともに、プロモーションでは顧客に手に取ってもらう機会を増やすため、リニューアル直後からLINEポイントキャンペーンや、コンビニエンスストアで1本買うと、もう1本もらえる“ワンバイワン”施策などを積極的に行っている。
 
その結果、2021年1〜5月の「カルピスウォーター」の販売数量は、スーパーを中心に展開する大容量の1.5LPETこそ前年実績を下回るものの、注力している500mlPETは好調を続けているという。田中さんは、プロモーションの強化について「30年間ご愛飲していただいた感謝をお伝えするねらいだ。お手軽に飲んでいただけるような環境づくりを年間を通じてやり続けていく」とする。
 
もうひとつ強化しているのは、「カルピスウォーター」ブランド30周年記念製品の展開だ。6月8日に発売した「カルピスウォーター レモン」(490mlPET)の販売数量は、発売から3週間となる6月29日時点で1080万本(45万箱)となり好調。凍結レモンエキスを純水で希釈した“レモン水”を使用した、さっぱりゴクゴク飲める製品設計。1993年2月に初の「カルピスウォーター」のフレーバー展開品として発売された「『カルピスウォーター』レモン」の復刻製品だ。

アサヒ飲料「カルピスウォーター レモン」

アサヒ飲料「カルピスウォーター レモン」

 
さらに、8月3日には、「カルピスウォーター」発売30周年限定復刻デザインパッケージ(350ml缶)を発売する。デザインは1991年発売当時の初代パッケージを忠実に再現したもの。パッケージ上部には「カルピスウォーター」30周年ロゴを配し、限定復刻であることを訴求する。
 
田中さんは復刻版の発売について、次のように語る。「“カルピスウォーター”は、夏場を中心に年間で1-2本飲むというお客様が多いが、2020年はそういった機会を失ってしまった。今年は発売30周年なので、30年前の一大ブームを思い出していただいたり、懐かしんでいただけるように、復刻版を投入し、一人でも多くの方に飲んでいただく環境を作っていきたい」。
 
「“カルピスウォーター”は、象徴的なターゲットを高校生に設定しており、青春をさまざまな活動で応援したいという思いがある。一方で、お客様からは“子どもにカルピスを飲ませるのは、幸せの味だから”といった内容のお手紙をいただいている。コロナ禍の暗くなる環境だからこそ、“カルピス”を通じて、少しでも日常に幸せを感じていただくことができればと考えている。そのためにも、誰でも、どこでも、より手軽に手に取れる機会を作っていく」。
 
「カルピスウォーター」は、発売した1991年に2000万箱超、1992年に2500万箱超となり、それが過去最高実績となっている。その後、2018年には猛暑の影響もあり約2000万箱になった。2021年は、30周年企画をきっかけにユーザーを呼び戻すことができるか。“たまに飲む”ライトユーザーの購買行動がカギを握っている。