味の素冷凍食品「ギョーザ」

味の素冷凍食品は7月27日、同社が期間限定で運営する外食店「GYOZA IT.(ギョーザイット)」(東京都港区赤坂)で2021年秋季新製品発表会を開いた。発表会のテーマは“〜餃子に「おいしさ」と「選べる楽しさ」を〜”とした。看板商品の「ギョーザ」を大幅に改良し、他の商品ラインアップも特色を際立たせて、生活者の選択肢を広げる。

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黒崎正吉社長は2021年秋季新製品のポイントとして「目玉の1つは売上げ日本一のギョーザをさらにおいしく改良したこと。そしてギョーザ周辺を充実させて、『ギョーザ』ワールドを作り上げていく。2つ目はザ★シリーズの第4弾。外食品質の高付加価値品で、これも改革のテーマである事業ポートフォリオの転換に関わる。そしてSDGs(持続可能な開発目標)に関わる健康・栄養の部分にも取り組んだ。さらにプラスチック削減についても当社の努力を伝えたい」とした。

マーケティング本部国内統括事業部の大竹賢治製品戦略部長が製品説明した。コロナ禍で生じた冷食需要の変化について、当初のストック目的から、現在は「在宅勤務と調理が日常化したことで、負担軽減だけでなく味・健康への欲求を満足させてくれるものが求められている。また外食の減少が続き、自宅で外食クオリティを楽しむ行動が一般化している」とした。 味の素冷凍食品 大竹部長、黒崎社長

味の素冷凍食品 大竹部長、黒崎社長

 
味の素冷凍食品では2021年秋季の取り組みとして、
〈1〉三食調理の負担に対して「ギョーザ」ワールドの拡大と手間抜き(≠手抜き)価値の浸透
〈2〉自宅で外食クオリティの需要に対して、外食品質の商品展開
〈3〉健康欲求に対して、健康・栄養を目指した商品展開
を、それぞれ進める。
 
以下では「〈1〉三食調理の負担に対して「ギョーザ」ワールドの拡大と手間抜き(≠手抜き)価値の浸透」を取り上げる。
 
「ギョーザ」ワールド拡大の背景について、「2020年の大きな変化として、はじめて購入する冷凍食品で(うどんを抜いて)餃子がトップになった」ことを示し、「冷凍餃子は冷食で唯一フライパン調理する手作り感から、罪悪感が生じにくい。手作りの実感を得ることができる唯一の冷凍食品といっても過言ではない」とした。
 
そして2020年夏にSNSやマスメディアで話題となった「冷凍餃子の手抜き・手間抜き論争」でポジティブ化がさらに浸透したと見る。
 
「手間抜きでも家族が喜ぶ冷凍餃子をもっとたくさんの方に、もっと多様な場面で食べてもらいたい」として、「ギョーザ」ワールドを拡大し、幅広いニーズにこたえていく。テレビCMでも品揃えの拡充について告知していく計画だ。
 
定番の「ギョーザ」は発売50周年を迎える。2021年の秋は肉汁がじゅわっとあふれ出す仕上がりに大幅改良した。豚肉を約1.5倍に増量し、肉汁を逃さないような配合と餡の練り方に変更した。
 
「生姜好きのためのギョーザ」は既存品よりも生姜を2倍に増やしリニューアル。定番品とは異なる食シーンと利用者層の拡大に寄与している「レンジで焼ギョーザ」は全国発売にする。
 
そのほか専門店品質の「黒豚大餃子」、大袋入り「ギョーザ32 個eco パウチ」(北海道限定発売)を新発売、「水餃子」は肉を増量するリニューアルを行い、アレルギー対応の「米粉でつくったギョーザ」も全国展開となる。生産体制も拡大する。従来の関東工場(群馬)、中部工場(岐阜)九州工場(佐賀)に加えて四国工場(香川)に生産ラインを導入して2021年9月に稼働する。
 
大竹部長は「ギョーザワールド拡大に向けて4工場体制で生産面でもしっかり対応していく」とする。
 
味の素冷凍食品は構造改革テーマの一つに、事業ポートフォリオの転換を掲げる。コア領域である冷凍餃子の生産強化もその一環だ。大袋入りの「ギョーザ32個ecoパウチ」はトレーを排除したことで、通常品と比べてプラスチック使用量を約37%削減している。
 
黒崎社長は「トレー不使用は大きなチャレンジだが、将来の環境問題を考えるとき、チャレンジすべきテーマだ」と述べた。
 
また大竹部長は「そもそも冷凍食品は環境面ではフードロス削減に貢献できるものだが、一方で包装形態としてトレーを使用していることなどからプラスチックの使用量は多い。当社ではリサイクルしやすい単一素材(モノマテリアル)化に長年取り組んでおり、現在70%以上をモノマテリアル化している。今回はトレー自体をなくすことに挑戦する」とした。
 
〈冷食日報2021年7月28日付〉