「休校期間を成長のチャンスに」と話す上羽友香さん(左)と中学時代の同級生=東京都青梅市で
塾のバイトで生徒が「自宅学習では質問できない」
大学も休校が続き、外出できず、時間だけはある。上羽さんは、東京理科大で数学を専攻する中学時代の同級生(21)に誘われ、2人で動きだした。同級生は塾講師のアルバイトをしており「春期講習で久しぶりに会った小中学生から『自宅学習では質問ができない』と聞き、オンラインでの支援をすることにした」と話す。「私も小中高とたくさんの方に支援して頂いたので、少しでも恩返しができたら」
知り合いの学生に声をかけるなどして12人の講師を確保した。会員制交流サイト(SNS)で質問や相談を受けており、数学の解答では解説した写真を送付した。「入学したばかりで世界史の勉強の仕方が分からない」と質問して来た高校生には、講師が自分の高校時代のノートをデータで送り、メッセージをやりとりした。
「言語聴覚士になりたい」 進路相談には本職紹介
大学受験生から志望校選びなどの進路相談も寄せられ、「言語聴覚士になりたいが、どうしたらいいか」という質問には、友人のつてをたどって言語聴覚士を紹介したという。上羽さんは、「始めてみると、予想以上に周囲の大学生からの反応が大きかった。不安定な社会状況の中大学生自身が、誰かの助けになれる、自分が社会に価値を生み出せる経験ができる場になるのでは」と感じているという。
質問、相談は、ツイッター、インスタグラム、LINE公式アカウント(@216nyscs)、または休校塾のメールへ。
[元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年4月25日]