一人一人異なる子どもの発達の特性や困り事などをイラスト付きで紹介する冊子「いろんなカタチ新聞」の展示会が、神奈川県鎌倉市小町1のホテルメトロポリタン鎌倉内の展示スペースで開かれている。25日まで。無料。子育て中の女性5人が3年間で6号まで制作した。小宅(おおや)まどか代表は「新聞を生かしてこれからも活動したい」と話す。

「知らないとどうすることもできない。まず知ることから始めよう、とスタートした」と話す小宅さん(左端)とメンバー=鎌倉市で


得意や苦手を書き込む”じぶん説明シート”

 A3判二つ折りで、特徴は見開きページにあるワークシート。2019年2月発行の2号は、得意なことや苦手なことを書き込むと、自己紹介や自分自身を理解するのに役立つ「じぶん説明シート」ができる。キャラクターとやりとりする感覚でシートを埋められるよう、デザインを工夫しているという。

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6号まで発行された「いろんなカタチ新聞」


 制作メンバーは、市立小学校の保護者仲間ら。絵本の読み聞かせボランティアをしていて、絵本で描かれる子育てや子どもとの接し方の話題で盛り上がり「理解を深めたい」と発達支援を学ぶ講座を受けた。市と市民団体の協働事業に新聞の企画を提案して採用され、2018年11月発行の1号から毎号2万部が市内小中学校などで配られてきた。

「発達障害」という単語はあえて使わずに

 各号のテーマは、発達の特性や前向きな言葉のかけ方など。「テーマが決まった後が大変」で、ホワイトボードに文章を書き出して「これ、上から目線で言ってる」「こう言われたら嫌だよね」など意見を出し、消しては書いてを何度も繰り返したという。「私たちは専門家じゃない。一緒にこんなふうに子どもを見られたらいいよね、という気持ちで取り組んだ」と小宅さん。みんなに関わることだと受け取ってもらえるよう、発達障害という単語は使わないよう心掛けた。

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「いろんなカタチ新聞」2号の見開きページ。書き込むと「じぶん説明シート」が完成する (c)いろんなカタチ鎌倉


 今回の展示会は、読者と接する初めての機会。「分かりやすくて楽しみにしていた」「取ってあります」と声を掛けられ「励まされ、感動してます」。協働事業は本年度で終了し、新聞作りはひとまず休むが「新聞を使ったワークショップなど、いろいろ考えたい」と声を弾ませた。

 展示会は午前10時〜午後7時。また、全号を鎌倉市のホームページで掲載している。発行団体「いろんなカタチ鎌倉」への問い合わせはホームページ=https://katachi0467.jimdofree.com/=で受け付けている。

[元記事:東京新聞 TOKYO Web 2021年3月19日]