
参加者の話を聞く栗林さん=いずれも荒川区で
「一人じゃないと思えた」「すっきりした」
「家族旅行には普通に行きますが、学校には…」「人目を気にするので電車に乗れません」「4月から6年生なので中学はどうしようかと考えています」
3月下旬、区内で開かれた交流会。小中高校生の保護者が、わが子の様子を打ち明けた。栗林さんは「中学は、周りの話を聞いて、見学して生徒の雰囲気を見て決めた方がいいですよ」などとアドバイスをした。参加者からは「私一人じゃないと思えた」「話してすっきりした」と声が上がった。

参加者の悩みを聞き、体験を基にアドバイスする栗林さん(正面)
ランチ会やトークサロンも定期的に開催
栗林さんの長男は、注意欠陥多動性障害(ADHD)などの特性でこだわりが強い性格で、小学5年生の時、無理やり教室に入れようとする校長らに反発し、不登校に。翌年は低学年の時と同じ教諭が担任になり、嫌がらずに通学した。中学校入学後は楽しく通えているという。
長男が学校に通えず悩んでいた時期、区内で不登校などの事情を抱える子ども向けの食堂を開く南谷素子さん(57)が企画した保護者の交流会に参加し、気持ちが軽くなった。現在は食堂の運営にも携わる。昨年4月、「自分の体験を伝えることで、悩む保護者の不安や孤独感を軽くできたら」と交流団体「えふリズム」を立ち上げた。
不定期の交流会の他に、予約制のランチ会や予約不要のトークサロンを定期的に開いている。次回の交流会は5月7日。ランチ会は同11日。問い合わせは区社会福祉協議会=電話03(3802)3338=で受け付けている。