起立性調節障害の子どもに学ぶ権利の保障を求める提言書を、伊藤政務官(左)に手渡す中学生たち=東京・霞が関の文科省で


 自律神経系の不調で、立ちくらみや朝起きられないなどの症状が出る起立性調節障害(Orthostatic Dysregulation=OD)の児童生徒の「学ぶ権利」を保障するにはどうすればいいか。そんな課題に授業で取り組んだ中学生3人が14日、解決に向けた提言書を文部科学省に提出した。

授業の一環 当事者団体などに聞き取り

 提言したのは、千葉大教育学部付属中3年生の高馨彦(たかけいひこ)さん(15)、2年生の宇田川柚之介さん(13)、1年生の元沢英紀さん(13)。

 同中は総合的な学習の授業を「附中探Q記」と名付け、教員らがテーマを決めて「ゼミ」を開講している。生徒は興味を持ったゼミに参加する。3人は非常勤講師の郡司日奈乃さん(23)らが開講した、子どもの権利と社会参画についてのゼミに参加した。

 ODの症状のため学校に行けない児童生徒の「学ぶ権利」をどう保障するかが課題。ODは思春期に多く脳への血流低下により症状が出る。3人は、5月からODの当事者団体の代表者ら専門家にオンラインで話を聞いたりして解決策を探った。

リモート授業や「シエスタ」導入を提言

 提言書には

  • 実態調査の実施
  • ODの冊子の教員への配布
  • リモート授業も出席扱いにする
  • 学校にシエスタ(昼寝にあてられる休憩)を導入する

−ことなどを盛り込み、伊藤孝江文科政務官に手渡した。伊藤政務官は、教員向け手引書を活用するなどして「さらに周知を図っていきたい」などと応じたという。

 文科省への提出は、授業に協力した日本若者協議会の室橋祐貴代表理事の助言で実現した。高さんは「この病気を調べて、現状を放っておけないと思った。もっとこうしたらいいという改善案を作りたい」と再提案に意欲を見せた。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2022年9月15日